調査研究

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2004.10.14
部会・研究会活動 <歴史部会>
 
歴史部会・学習会報告
2004年8月1-2日
福岡県における融和事業
-部落経済更正運動期・県内における全水とのかかわりを中心に

田原行人(福岡県人権研究所)

  2004年8月1日から2日にかけて和歌山県において第9回全国部落史研究交流会が開かれた。

  分科会II(近現代史)は、昨年にひきつづいて共通テーマ「融和運動と水平運動-その対抗と並行」に沿って、竹森健二郎さん(福岡県人権研究所)の司会で、次の二つの報告があり討議をもった。このテーマは各府県の融和運動を対象として、その役割を探るとともに、水平運動との関係をみようとするものである。

  福岡県では、1932(昭和7)年にはじまる地方改善応急施設事業に呼応して、融和団体である福岡県親善会による部落経済更生運動が、1934年からはじまった。一方、全国水平社九州連合会は第6回大会(1930年)は、「改善費は全額国庫負担の賠償金として増額しその使用権を獲得」することを運動方針として打ち出していた。この頃から各地の全水活動家の融和事業への接近が見られるようになる。

  そして、1934年頃から、活動家の行政機関への就職、中堅人物講習会への参加、管外優良施設視察への出張、県議補欠選挙に出馬した親善会役員出身候補の推薦などであった。すなわち、水平社活動家の行政、融和運動と協力関係への転回が成されたといえよう。

  1936年の全水県連大会では、部落委員会活動と経済の確立を基本方針として、地方改善事業の主導権をとることが目指された。そしてそれは、1937年福岡市融和会設立に際して数人の役員を送り込むことによって一定の成果をみた。

(里上龍平)