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・福島県三春町は、18年かけた町ぐるみでの小・中学校の「教育再生」モデルケ−ス、「学校ルネサンス」として全国の注目を集めている。子ども達は「認められている」という嬉しさに溢れ、最大限に人権が尊重された学校生活をのびのびと楽しく過ごしていた。最近の教育政策を考える上で非常に示唆に富んだ実践である(参照『やればできる学校革命』日本評論社)。
「自由・平等・友愛」には様々な解釈がある。学校選択の自由、自由競争、自己責任と関連して「自由」は使われ、他方、形式的「平等」から実質的な、機会の均等、結果の平等化という流れがあり、どうも概念があまり整理されないでつまみ食いされているために、内容が見えにくくなっている。自由化、多様化という場合ももっと丹念に内容をおさえる必要がある。
「多様化」を初めて謳ったのは臨教審で、かなり前から文言としては出ていた。1970年代半ばから日本社会の構造転換が始まり、高校進学者は9割を越えた。前期戦後から後期戦後、「分衆」の時代へと移った。高度消費社会に加速が増すにつれ、教育の世界でも学校を突き崩す文化が出てきた。それが今日の学校不調、病理の遠因ではないか。
臨教審は、財政悪化の時代背景の下、条件整備の難しさ等の理由もあり「教育」よりも「学習」を重視した。答申を受け、14期中教審では学校間格差を認めたことには意味があったが、特色としては徹底した多様化にある。多様化は格差化を生むことになり、やがてそれが格差是正、規制緩和へと繋がっていく。教育課程の柔軟化、学校選択の義務教育までの応用、中高一貫校等々細かく見ていけば問題は少なくない。
自由と平等の「調整」による友愛の実現は、冒頭で触れた三春町での実践を見る限り可能である。地域のネットワ−キングを強めることが大切である。福岡市立の4高校を繋いで「福岡総合学園高校」にしようという発想での取り組みを始め、横須賀でも3校を一緒にという提案が既に出されている。今、何をなすべきかを考えつつ、大胆な取り組みが進められることを期待している。