謹啓
新緑の候、益々ご健勝にてご研鑽のこととお慶び申し上げます。
さて、私たちは、昨年8月2日、全国部落史研究会を立ち上げました。
振り返りますと、私たちは、1995年8月、部落史研究が大きな転換点に立っているという認識の下で、多くの部落史研究者やその他の被差別民史研究者および人権の歴史に関心をもっておられる方々に呼びかけ、第1回全国部落史研究交流会を行いました。その際、次の3つの問題意識をもって出発いたしました。第1に、さまざまな視点からこれまでの部落史の見直し、発展(豊富化)が求められること、第2に、学校教育や社会啓発の広がりのなかで部落史学習が普及したが、その内容と研究レベルのものとを比べたときのギャップの問題の克服が求められていること、第3に、博物館における部落問題の展示が広がってきているが、その展示のあり方や史料保存のあり方をめぐっての課題を明らかにすること、でした。
その成果は、『部落史における東西-食肉と皮革』(解放出版社、1996年)に収録されました。その後、毎年、夏に一堂に会して報告と活発な議論を展開し、その都度、報告書としてまとめて公刊してまいりました。昨夏は、14回目の交流会を横浜で開催したところであります。
私たちは、こうした14年間にわたる経験と実績を積み上げ、さらに研究活動の発展を期するため、全国部落史研究会を結成するにいたりました。その目的は、会則第3条に謳われていますように、「会員相互の研究の便宜をはかるとともに、部落史およびこれに関連する歴史の研究の発展に資すること」であります。裏面の会則をお読みいただき、趣旨に賛同される方は、本研究会に積極的に加入されることを心より期待しております。
なお、年会費は次の通りです。加入ご希望の方は、郵便振替用紙にて払い込みいただきたく、お願い申し上げます。
○全国部落史研究会の会費
個人会員:2,000円(紀要代、通信費等を含む)ただし、学生・大学院生は、1,000円とします。
団体会員・賛助会員:1口10,000円(紀要代、通信費等を含む)
○会費振込先
郵便振替口座番号 00920-3-256172
口座名称 全国部落史研究会
○その他
郵便振替用紙に、以下の点を必ずご記入頂きますようお願い申し上げます。
1おなまえ、2所属、3郵便物送付先住所、4電話番号、5E-mailアドレス
会費のお支払いは、必ず郵便振替でお願い致します。
○本会に対するお問い合わせ先
全国部落史研究会事務局の寺木まで。
郵便594-1198 大阪府和泉市まなび野1-1 桃山学院大学第809研究室(寺木)
電話0725-54-3131(代)、携帯090-2707-6402(寺木)
E-mail n-teraki@andrew.ac.jp
全国部落史研究会会則
第1条 本会は、全国部落史研究会と称する。
第2条 本会は、事務局を運営委員が所属する研究機関に置く。
第3条 本会は、会員相互の研究の便宜をはかるとともに、部落史およびこれに関連する歴史の研究の発展に資することを目的とする。
第4条 本会は、前条の目的を達成するために次の事業を行う。
- 研究大会報告書、その他の刊行物の編集・発行
- 研究大会、研究会、講演会その他フィールドワーク
- 文化財保護、史料保存等の推進、各種の調査
- その他必要な事業
第5条 本会は、本会の趣旨に賛同し、別に定める会費を納めるものをもって会員とする。
第6条 本会の最高議決機関は、総会である。会員は、すべて総会に出席し、自由に発言し、決議に加わる権利がある。
- 総会は、毎年1回、運営委員会が招集する。
- 総会の決議は、出席者の過半数の賛成を必要とする。
- 運営委員会が必要とみとめたとき、あるいは5分の1以上の会員の要求のあるときは、+臨時総会を開く。
第7条 本会に、次の役員を置く。
- 代表1名、事務局長1名、運営委員若干名、会計監査2名
- 運営委員は、運営委員会を構成し、互選により代表1名、事務局長1名を選出する。
運営委員会は、庶務・会計・企画等の会務を行う。
- 運営委員、会計監査は、総会において選出する。任期は、1年とし、重任は妨げない。
第8条 本会は、必要にしたがって研究部会・研究企画委員会を置くことができる。
第9条 本会の経費は、会費・事業収入・寄付金その他の収入によってまかなう。会計年度は、4月1日から翌年の3月31日までとする。
第10条 会則の改廃は、運営委員会の議を経て、総会で決定する。
付則この会則は、2008年8月2日から施行する。
2008年8月2日の結成総会で選出された役員
代表 秋定嘉和
事務局長 寺木伸明
運営委員 秋口靖広、朝治武、阿南重幸、臼井寿光、太田恭二、小笠原正仁、黒川みどり、竹森健二郎、中尾健次、中村久子、藤井寿一、藤沢靖介、水本正人、守安敏司、吉田文茂、渡辺俊雄
会計監査 高木伸夫、本郷浩二