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事業計画
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「人権教育のための国連10年」は、1995年1月1日からスタートし、残すところ1年となった。人権文化を世界中に構築することを目標にしたこの提起は、冷戦後の世界と日本の厳しい人権状況を踏まえたとき、極めて重要な意義を持っていた。 このため、部落解放・人権研究所は、一早く国連の提起を日本国内で紹介し、各方面で「国連10年」に連帯した取り組みが行われるよう世論を盛り上げた。 それだけでなく、「国連10年」の中間年にあたる2000年9月(12月に一部改正)には、研究所自体としても「行動計画」を策定し総合的・計画的な取り組みを積み重ねてきた。 2001年9月11日に生起した「同時多発テロ」とその後のアフガニスタンやイラクにおける戦争に象徴される21世紀冒頭の世界の平和と人権をめぐる状況を直視したとき、「国連10年」が掲げた目標はいまだに達成されていないと言わねばならない。 このことは、自殺者が5年連続して3万人を超しており、悪質な部落差別、在日韓国・朝鮮人差別の落書きや投書、さらにはインターネットを悪用した差別宣伝・扇動が増加している日本の人権状況を見ても、同様のことが言える。 そこで、研究所として2000年9月以降の取り組みの総括を踏まえ、2004年4月以降を見据えた新たな「行動計画」を策定することとする。この行動計画は、何よりもまず研究所自体の取り組みの方向性を示すものではあるが、国連をはじめ、各方面での第2次「国連10年」にむけた取り組みが行われることを促進することを期するものでもある。なお、この「行動計画」の期間は5年(2004年4月〜2009年3月)とする。 |
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