調査研究

各種部会・研究会の活動内容や部落問題・人権問題に関する最新の調査データ、研究論文などを紹介します。

Home調査・研究部会・研究会活動産業・農業部会 > 学習会報告
2004.09.13
部会・研究会活動 <産業・農業部会>
 
産業・農業部会・学習会報告
2004年7月29日
研究所産業部会に期待するもの

中田 登(大企連理事長)

  中田さんの報告の要点を以下箇条書きにして紹介する。
  1. 世界的には、ユダヤ人、華僑など差別・圧迫されながらも資産家が育ち活躍しているが、日本の部落の人たちの場合なかなかそうはなっていない状況にあるのではないか。

  2. 第1報告にもあったように、欧州ではハムをつくる職人など食肉関係者や皮革産業に携わっている人々に対しての評価が高い。ところが日本では「牛殺し」などといわれて差別されている。これについての究明と問題解消の方策をどう考えていけばいいのか。

  3. 部落産業発展のひとつのキーワードは「ブランド」だと思う。日本市場では「海外ブランド」のニーズが高く、多少のリスクはあるものの海外進出、逆輸入という可能性もあるのではないか。

  4. 最近の中国の再生資源産業に学ぶ必要があるのではないか。

  5. 研究所の研究活動は重要である。実践へつなげていくことのできる研究活動を期待したい。また、国際的な関係を考えると研究所の国際活動の役目も大切だと考える。

  6. 具体的には、特有の部落産業をおこし部落の雇用促進につなげるための政策提言、とくに自立や自己実現につながるようなもの。また、金融再編の動きと関連した部落解放・人権につながる金融施策のあり方の研究も期待したい。

(松下 龍仁)