「学校と地域の協働」
−元気な地域教育協議会づくりのためにー
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岩田英伸(松原市立天美西小学校)
矢吹佳貴(松原市立第五中学校区地域教育協議会)
「地域教育協議会」、そんなに難しく考えてない。地域の方がたと学校の教師が一緒に作業をしたり、飲み食いをしたり、一緒に汗を流す、そういった中で学校と地域の垣根がなくなっていく。
インフォーマルな部分での地域とのつき合いが「地域教育協議会」を支えている。例えば30年目を迎える1月15日のとんどは100人を超える人で組み上げる。その竹取りは40人ぐらいが集まり、チェーンソーを持って行って竹を取る。
協議会で取り組む一番大きな行事が5年前からの「いきいき環境フェスタ」は5000人を超える参加がある。土木学会の関西支部にも応援してもらっている。子どもたちにとって地域こそが学びだ。自然が、地域の方がたが子どもにとっての先生である。
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西 惠子(貝塚市立北小学校)
櫛田幸子(北小学校ふれあいルーム)
北小学校を愛するみんなで余裕教室をもらおうという運動がはじまった。きっかけは三年前の11月北校区ふれあいまつりだった。次の4月に「ふれあいルーム」ができた。自主運営、自主管理、自主創造が原則である。
一年目は7つの活動、二年目は13の団体がふれあいルームに入り、のべ4672名がふれあいをした。三夜音頭継承会の踊りは継承者がなくなりかけていたが、「ふれあいルーム」での活動をきっかけに子どもたちや先生や保護者の参加も増え、再開できることとなった。今地域の高齢者、障害者、子どもたちを中心においての学習も「ふれあいルーム」でやり始めている。
子どもたちの笑顔が一番の支えだ。この寺内町に息づく人の豊かさと学校に対する愛着をこれからも育てていきたい。
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田口祐二(茨木市立三島中学校)
下田敏機(茨木市立三島中学校区青少年健全育成運動協議会)
この間川にニジマスを放流し、700匹を焼いて食べた。そんな活動を支えたさぽーと隊は去年結成された。学びあいたい、ふれあいたい、応援したいという地域の人、特に現在の子どもたちの保護者ではなく、既に子育てを離れた人たちで結成された。
普通のおばちゃん、おっちゃんが子どもの為に何かしたい、PTAとは別にということでやってきた。さぽーと隊はそのときそのとき、臨機応変に動いてくれる。CCPから地域教育協議会へと流れを引き継いでいる。
一つちがうのは、「学校支援人材バンク」が入っていることである。その間にできてきた小中学校の連携が今にいきている。人材バンクに登録してもらっている方に半日、講座を開いてもらうなど、活躍の場を考えている。昨年度は教育診断も行った。如何に地域に返しながらやっていくかは今後の課題である。
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コーディネーター・池田寛(大阪大学)
大阪府のふれあい教育推進事業がはじまって三年目の報告会(1998年)のとき、大阪はかわり始めていることを実感した。それまでは学校の取り組み、地域の取り組みがそれぞれ見られたのが、このころから学校と地域が一緒になった取り組みが生まれてきたのだ。
組織と活動で組織が先行しているところもあるが、今日報告した三つの地域は活動が先行している。三つの地域では学校と地域の意志疎通を図る為の具体的な仕掛けがある。印象深かったのは楽しそう、生き生きと地域の人が活動していることである。そんな中で、学校も地域も元気になっている。
また、子どもたちは大人とつながる機会が増え、つながりの中で生きていることを実感するようになる。これまで子どもの教育は学校任せであったが、学校と地域の協働の活動が生まれてくる中で、家庭や地域の役割を学校と一緒になって考えようというふうになってきている。これまでの学校はしつけまでも含めあまりにも多くのことを担いすぎてきた。
学校はすごい資源を持っている。施設的にもまた教師という資源もある。その資源を十分に活かし、これからの学校と地域の関係づくりについて展望を持ってすすめていきたい。
詳細内容は、「地域教育コミュニティづくりの今」『部落解放研究』140号(2001年6月)『協働の教育による学校・地域の再生―大阪府松原市の4つの中学校区から』(大阪大学・池田寛研究室)をご参照下さい。(N.T.)
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