調査研究

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部会・研究会活動 <地域教育システムの構築に関する調査研究事業>
 
2001年10月28日(日)
高槻市立北清水小学校

研究発表&30周年記念式典

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 地図を頼りに自宅から車で向かったが、思っていたよりも近かった。右折する信号を見逃して気づいたら芥川の渓流マス釣り場まで行っていたが(笑)、そこから引き返しても自宅から20分もかからなかった。

 校門前には心臓破りとも言えるほど急で長い坂、歩いている参加者に「乗りますか?」と声をかけてあげたくなるほど。校門からは赤いトレーナーを着た保護者と思われるお母さん方が誘導してくれたが、車を停める校庭までの200メートルぐらいの間にざっと7〜8名ほどの「赤いトレーナー」が並んでいた。車を停めて受付へ行くと、ここでも「赤いトレーナー」のお母さん方が10人ほど来校者の応対をしていた。

 受付でもらった資料を見て、今回の研究発表が北清水小の30周年記念行事の一環であることを知る。それと関係してか、廊下には授業を参観するたくさんの保護者、そして廊下のいたるところに「赤いトレーナー」が目立ち、忙しそうに動いていた。

 一年生の「クリスマスリース作り」から見学。2クラスで同じ授業をしていたが、どちらの教室にもドアと廊下側の窓がない。今回の研究発表のために取ったのか、普段からないのか定かではないが、どちらにしてもこのオープンな姿勢は評価できる。

 一年生が一生懸命作業しているのを見て、参観に来ていた保護者の多くもいつの間にか授業に参加していたが、その光景がどこか自然に感じられた。子どもたちは、授業に大人が参加することに慣れているようだった。それにしてもこのクリスマスリース作り、私が大阪府高槻市立富田青少年センターで指導員をしていた頃に全く同じことをやったのを思い出した。

 次に、家庭科室で染物をしていたので見学。ゲストティーチャーを招いての授業であったが、あれっ。講師の先生は、富田でお世話になっているY先生。やけに富田の匂いがするなと思いつつ階段を上ると、そこでMr.富田の葛上先生(鳴門教育大)とバッタリ。聞くところによると、以前から何度か校内研に呼ばれていて、学校の概要などいろいろと知っているとのこと。これはチャンスと思い、K校長先生とN教頭先生を紹介してもらった。

 K校長先生が富田小学校の元教頭だということを知り、この富田の匂いも単なる偶然ではなかったのだと納得した。自分の嗅覚も捨てたものじゃないなと思いつつ・・・感じるといえば、校長先生・教頭先生の人柄や教育への姿勢は、会った瞬間にビビビッとくるものがありました。

 さて話を授業の方に戻すと・・・といっても、個人的には授業での子どもたちの様子よりも、廊下でお茶を出したり、案内役として立っている「赤いトレーナー」の方々が気になった。葛上先生の話では、みなさんは学校ボランティアで、「その数は尋常じゃない」とのこと。たしかに多い、今日だけでも50人ぐらいはいるだろうか。これだけ組織立って、しかも脇役に徹しながら学校活動を支えているのは珍しいかもしれない。この学校ボランティアの概要、学校ボランティアと地域(組織)との関係、子どもの様子の変化等々、いろいろと聞いてみたいと思わせる学校であった。

なお、2001年11月6日(火)産経新聞の朝刊に、創立30周年祝い制作としてお披露目された「花瓶」(子どもや教師だけでなく、校務員、給食調理員、清掃員などすべての学校関係者の名前が書かれている)の記事が掲載されていたので、参考までに。 (大橋)