友永報告からは、本年1月にドゥドゥ・ディエン特別報告者が日本のマイノリティについてまとめ人権委員会に提出した「現代的形態の人種主義、人種差別、外国人嫌悪および関連する不寛容」に関する報告書の概要と評価をえた。
さらに「職業と世系に基づく差別」に関する特別報告者である横田・鄭両委員が昨年に配布したアンケート調査に対する部落問題に関する回答についての説明があった。
ディエン特別報告者の報告書について、部落問題が盛り込まれたこと、日本のマイノリティが教育、雇用、健康、居住などへのアクセスに置いて周辺化した状況で暮らしていること、国政において「不可視」の状態に置かれていることを指摘している点を評価する。
さらに、実態調査の実施、差別禁止法令の制定、国内人権委員会の設置、歴史の記述見直しと部落産業や文化が果たした役割を教育していくことを盛り込んだ勧告について高く評価した。問題点として、事実誤認や不正確な表現部分が含まれている箇所があることが指摘された。
アンケート調査に対する回答について、回答内容を確認したのに加え、日本がこれまで展開してきた活動や運動の実績と課題を明らかにし、「グッド・プラクティス(良き実践例)」を示すことでそれを他の国の参照としてほしいとの横田委員からの助言を受け、部落解放同盟が実施してきた活動・運動で成功事例を示し、どこまで成果があり、何が課題として残っているかを明示する必要があることを確認した。
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