「人権のまちづくり」事例収集比較研究・提言プロジェクト
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まちづくり用語集
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まちづくりでよく使われている用語を簡単に説明しています。
『まちづくりの活動の手引き』(2000年4月、大阪府同和事業促進協議会まちづくり支援会議)より
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アメニティ |
「環境の快適性」、「魅力ある環境」などと訳される。狭義には「快適環境」など物的な側面に限定されるが、広義には精神的な快適さをも視点に入れた環境の質に関する総合的概念でとらえられる。
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イニシャルコスト |
ビルや住宅建設、大型再開発や大規模施設建設事業の際、最初の段階でかかる費用。投資、収支採算を検討する際の重要な鍵である。
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L S A |
ライフサポートアドバイザーの略で、生活援助員のこと。高齢者向け公営住宅で、自立して生活する高齢者が安心して日常生活を送るため、入居者の安否の確認、生活相談、一時的な家事補助、緊急時の対応などのサービスを担当する。
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応能・応益家賃 |
居住世帯の負担能力に応じた家賃(応能家賃)と、その居住世帯が受ける便益(住宅の立地・規模・設備などによる)に応じた家賃(応益家賃)の考え方を取り入れて設定する家賃。
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型別供給 |
一定の団地内に、単身者から大家族向けまで、家族の人数や構成に対応して、さまざまな居室構成、面積規模を有する住戸を供給すること。同一の住戸のみからなる団地では、同一の年齢層、所得層で構成される特異な地域社会が形成されがちで、また、学童の同時的発生などに伴う行政需要の一時的集中を招くなどの問題が生じやすいため、複数の形式の住戸の供給を行うものである。
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合築 |
行政財産である土地について、地方公共団体が当該地方公共団体以外の相手に貸付けまたは地上権を設定して、一棟の建物を区分して所有すること。また、公共施設の併設など、一つの土地の上に建築主用途の異なる建築物を合わせて建築することを合築ということもある。
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環境共生住宅 |
気候、風土、環境などの特性を踏まえて、石油、天然ガスなど化石燃料の削減、太陽熱など自然エネルギーの活用、水循環や廃棄物のリサイクルを考慮するなどの地球環境に対する負荷を低減する住宅。
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管理規約 |
管理規約とは、管理組合が分譲マンションを管理していく上の最も基本的な規則。管理規約には、建物専有部分の範囲、管理組合の組織運営などに関すること、管理上の規律・規則に関すること、区分所有者の義務違反に対して取りうる措置、などの事項について定めることができる。管理組合の改正には、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の賛成が必要とされている。
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キャブシステム |
電線などの地中化の方式の一つで、蓋掛式のU字構造物を道路の歩道空間に設置し、電線類を集約的に収容し、無電線化を図るもの。施工費用は、道路管理者と電線管理者とが分担する。安全で快適な歩行空間の確保、都市災害防止、都市景観の向上を図るとともに、今後急速に発展する高度情報化に的確に対応することを目的としたものである。キャブシステムのほかに、各電線管理者が単独で地中化する「管路方式」、電線類・ガス・上下水道を統合して収容する「共同溝方式」がある。
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共有 |
複数の者が共同で1個のもの(動産または不動産)を量的に分有する状態で共同所有の一形態である。各人は応分の持分を持ち、それらを合わせると一個の所有権となる。持分権は原則として自由に処分ができる。
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緊急通報システム |
ひとり暮らしの老人や重度障害者などの世帯で、急病時などに救急援助を求める通報と、それを受信し救援体制を整える手間をシステム化したもの。加入者が通報ボタンのついたペンダント様の装置を常に携帯し、緊急時にボタンを押すと、電話回線を利用して自動的に24時間連絡体制のセンターに通報され、直ちに加入者の基礎データを確認し、救援者に連絡される方式と、複数の通報先に順次転送される方式とがある。
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区分所有権 |
一棟の建物を、構造上区分されたそれぞれの各部分が独立して所有権の目的になることをいう。この各部分を目的とする所有権を区分所有権といい、区分所有権の目的となる建物の部分を専有部分という。専有部分以外の部分を共用部分という。共用部分とは、具体的には、階段、廊下、機械室、玄関ホールなどである。
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グループホーム |
地域社会の中にある住宅(アパート、マンション、一戸建て等)において、4人から7人の知的障害者が一定の経済的負担を負って共同で生活する形態であって、同居あるいは近隣に居住している専任の世話人により日常的生活支援が行われるもの。
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建築面積 |
建築面積は、外壁や柱などの中心線で囲まれた部分の最大水平投影面積である。
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けんぺい率 |
建築物の建築面積の敷地面積に対する割合をいう。
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高齢者向け優良賃貸住宅制度 |
60歳以上の高齢者で、自立した日常生活を営むことができる健康状態にあり、所得が入居基準の25%以下と言う条件の人を対象に、緊急時対応サービス可能な住宅を供給する制度。
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コーディネーター |
本来、調整する人、進行係の意味。再開発などまちづくりに際して、施行者と権利者等との間に立ち、両者の利害関係の調整を行う人。事業を進めていくうえで、その事業主体となるもの同士(民間と民間、又は行政と民間)をまとめ、あるいは事業に係る専門家間の調整をすることも多い。コーディネーターは、各種事業・制度に精通していること、権利者などの信頼を得られること、施行者に事業施行上のノノウハウなどについて助言を与えられることなどの能力が求められる。近年、まちづくりのうえでのこの業務の重要性が認識されている。
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コーポラティブ住宅 |
自ら居住するための住宅を取得しようとする者が組合を結成し、協同して事業計画を定め、敷地の購入、建物の設計、工事の発注、入居などその他の業務を協同で行うもの。コーポラティブ方式によると、<1>個人の嗜好が反映できる。<2>良好なコミュニティの形成が期待できるなどの利点があるといわれる。しかし、一方では、<1>住宅の完成までに長時間を要する。<2>組合に法人格がなく、資金調達力が乏しい等の問題点も指摘されている。
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コレクティブハウス |
スウェーデンなど北欧において盛んに試みられている集合住宅の一形態。入居者が自主的に食堂や厨房、洗濯室などの空間を共用するだけのこれまでの集合住宅とは違って、調理や育児などの生活行為を共同で行うことを前提とした公営住宅。
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在宅サービスセンター |
高齢者の生活支援のためのさまざまな公的サービスを提供する拠点施設をいう。ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイサービス等の在宅ケアサービスを行う福祉サービスと、機能訓練、訪問指導、老人訪問看護、および健康・教育・相談検査の保健事業を行う保健サービスに大きく分けることができる。
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シルバーハウジング |
建設省(当時)及び厚生省(当時)の連携した制度である。「シルバーハウジング・プロジェクト」制度に基づき、高齢者の安全や利便に配慮した設計を行うとともに、福祉サービスが適切に受けられるよう配慮された、公的住宅供給主体が建設する集合住宅。60歳以上の健康な単身者又は高齢者のみの世帯を対象とし、入居者の生活指導・相談、緊急時の対応などを行うライフサポートアドバイザー(生活援助員)を配置する。
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スキップフロア |
高層住宅でエレベータの停止階を2〜3階ごとにしこの階の廊下から上下階へ階段で連絡する住宅形式。エレベータ停止階の上下階では、廊下が不要となるため、通風・採光の居住条件が良く、住戸面積も広く取れるという利点がある。
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スーパーリフォーム |
住宅内部を抜本的に改善し、新築と同水準程度に居住機能を高め、良質なストックとして再生すること。
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タウンハウス |
元来、アメリカやヨーロッパの都市近郊で発達した住戸形式の呼び名。現在では、都市住宅のうち、接地型の低層住宅地をさしていう。タウンハウスの特徴は、<1>数戸の低層住宅が連続して1つの住棟を構成している。<2>複数の住棟が敷地を有効に利用できるよう配置され、共有のオープンスペース・共用広場(コモンスペース)が設けられている。タウンハウスの類似語に「テラスハウス」があるが、テラスハウスは、各戸に専用庭を配置したものを言う。
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テラスハウス |
集合住宅の計画手法。1ないし2階建てで、各住戸は専用庭を持ち、壁を共有しあう低層高密度の住宅形成。集合住宅でありながら一戸建ての雰囲気を持つ。
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特定優良賃貸住宅等供給促進事業制度 |
中堅所得者などを対象とする良質な賃貸住宅の供給を促進するために創設された。地方公共団体、地方住宅供給公社などによる直接供給のほか、良質な民間賃貸住宅の借上げや、管理受託により公共賃貸住宅として活用を供給する場合、区にと地方公共団体が建設費補助及び家賃補助を行う。
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ノーマライゼーション |
障害を持つ人も一般社会の営みの中に普通に参加するために機会を拡大し、だれもが人として平等に生きようとする理念。
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バリアフリー |
障害者や高齢者の妨げとなる建築物や都市施設の障壁(段差など)を取り除くこと、又は取り除かれた状態のこと。1970年代に国際的に用いられはじめた。わが国では、車いす使用者を中心とした障害者に対する住宅構造等の設計・技術上の用語として使われている。
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ビオトープ |
動物や昆虫、植物などが共生できる生態系を持つ場所という意味。単に植栽したり、樹木を植えたり、池を作るといった自然環境の造成ではなく、既存の生態系をいかに維持するかを配慮した開発の方式。具体には、住宅団地などで、トンボや蛍の幼虫などの自然の生態系が生まれる湿地として設けるせせらぎ、調整池等がある。
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福祉型借上住宅 |
市町村が、土地所有者などが建設する賃貸住宅を借り上げ、公営住宅収入基準を満たす高齢者・障害者・母子世帯に適正負担で入居できる住宅を供給するもの。
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まちづくり |
地域住民が共同して、あるいは地方自治体と協力して、自らが住み、生活している場を、地域に合った住みよい魅力のあるものにしていく諸活動。
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まちづくり協議会 |
地域のまちづくりについて、自治体と当該地域の住民が一体となって協議を行い、良好なまちづくりを推進し、地域の発展に寄与していくことを目的とするもの。
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まちづくり専門家 |
まちづくりに関し、都市計画、都市再開発、建築計画、法律及び税務等の専門的知識と経験を有するもの。
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まちづくりニュース |
住民参加のまちづくりを進める場合にコミュニケーション媒体、機関紙の名称として最もよく使われる名称。新聞形式のものが多い。
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ミックスコミュニティ |
様々な年齢、家族構成、所得階層などの世帯が共存する地域社会を言う。
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メゾネット住宅 |
共同住宅においてひとつの住戸が2層以上にわたるもの。メゾネット住宅の利点は上層ではプライバシー及び通風の確保が図られること、また、エレベータの停止階数が少なくなるなど実用的で生活空間に変化がつけられ比較的人気が高いが、建設費が高くなる。
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ランニングコスト |
建築物の維持管理費を言う。保全費(点検、運転、清掃等)、修繕費、運用費(高熱水量、警備、電話代等)にその他の管理諸費用を加えたものをいう。
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リバース・モーゲージ |
高齢者が所有する不動産を担保にし、融資金等を定期的に受け取り、貸付期間終了後又は死亡後、相続人が金銭をもって返済するか、金融機関が担保不動産を売却し、売却金によって融資を清算するシステム。
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ワークショップ |
まちづくりにおいて、地域にかかわる多様な立場の人々が参加し、各種の共同作業を通じて計画づくりをすすめていく方法。参加者が共通して理解できる感覚的な事項から出発し、信頼関係を構築しながら創造的に集約していく点に特徴がある。
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