第2回会合は、大型台風接近中の7月14日夜、もと住吉青少年会館で実施された。
今回のテーマは、大阪市の住吉地区における青少年会館条例廃止前後のとりくみの報告であった。この日は、部落解放同盟大阪府連住吉支部の方から、条例廃止反対運動のとりくみや現在のもと青少年会館施設の利用状況などについて、詳しく状況をお聞きすることができた。当日、住吉支部から報告された内容の要点をまとめると、次のとおりであった。
- 住吉地区では、2006年10月4日に大阪市地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会報告に抗議する集会、11月23日に自治会住民決起集会などが行われた。これらの集会には、青館利用者の子ども・保護者、自主サークルなどが参加した。これらの集会には、250名程度の参加者があった。また、住吉支部として、条例廃止に反対・抗議する署名活動に加えて、ハガキや電話、区役所の窓口訪問などを通じての「市民の声」運動を提起し、取り組んだ。
- 条例廃止後、2006年6月までの時点では、もと住吉青少年会館施設のうち体育館部分については、ほぼ100%近い利用状況がある。しかし、会館施設のうち会議室部分などについては、青少年の利用は「ほっとスペース事業」による利用を除くと、たとえばダンスサークルや中学生の自主学習支援活動など、ごく一部の自主サークルによる利用のみになってしまった。現状では、青少年会館施設に、以前のようには子ども・若者が集まってこない状況にある。
- 現在、住吉支部が地元の自治会や保護者などと連携して、「子どもの遊び場を考える会」という会を立ち上げ、ドッチボール&ビンゴ大会の開催といったイベントの運営や、地元の小学生の保護者へのアンケート調査などを実施した。このアンケートの結果にもとづいて、夏休み中の小学生を対象とした学習会、親子映画祭など、青少年会館施設を活用した今後の会の運営のあり方を検討している。ただ、この会の取り組みを通じて、保護者どうしのつながりの弱さ、夏休み中の子どもの生活支援(たとえば昼食、プール等)のあり方など、今後、活動を継続する上で検討すべき課題は次々に見えてきた。
なお、今回、住吉支部の方からお聞きした青少年会館条例廃止前後の状況については、『ヒューマンライツ』2007年9月号に掲載されているので、詳しくはそちらを参照していただきたい。
今後のプロジェクトとしての活動予定であるが、次回会合は9月15日(土)18時から、もと飛鳥青少年会館で開催することになった。また、次回会合までの間に、プロジェクトのメンバーがいくつかの小グループに分かれる形で、住吉地区以外の残り11地区の大阪市内のもと青少年会館を訪問し、青少年会館条例廃止前から条例廃止後約3ヶ月たった段階での各地区の状況確認を行うことになった。
(文責:住友 剛)
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