調査研究

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2009.07.17
部会・研究会活動 <女性部会>
 
女性部会・調査部会 合同部会
2008年3月6日

部落解放同盟大阪府連合会女性部実態調査の分析

内田龍史(部落解放・人権研究所)
妻木進吾(龍谷大学非常勤講師)

 部落解放・人権研究所では、部落解放同盟大阪府連合会からの委託により、2008年度、大阪府連女性部調査の集計・分析を行っている。

 本調査は、部落解放同盟大阪府連合会ならびに大阪府連女性部が、大阪府内の47地区における部落女性の生活実態を正確に把握することを目的としたものである。

  調査対象は15歳以上の大阪府内の部落女性である。調査対象者の選定は支部ごとの機縁法による。調査方法は世帯票については面接が可能であれば面接法、それが困難な場合は配布留置法、個人票については配布留置法である。

 調査期間は2008年7月15日-8月末、有効回収数は、個人票1314票・世帯票1173票であった。 本調査は、部落女性を対象とした調査であるが、地区の規模と年齢に応じて支部ごとに調査対象者を割り当てるなどの工夫をしたうえで、支部ごとのつて(機縁法)によって関係者に調査をお願いすることとなった。そのため、期せずして少なくない部落外居住層の現状を把握することができた。

 彼女らは、かつて部落内に住んでいたものの、結婚や子育てを機に部落外に出るなどした層だと推測できる。

  その結果、部落内では単身高齢世帯が多く、部落外では核家族世帯が多いなど、部落外の方が階層が高く、生活も安定しているといった違いがはっきりと浮かびあがることとなった。なお、詳細な分析については『部落解放同盟大阪府連合会女性部調査報告書』を参照されたい。

(文責・内田龍史)