大阪商工会議所では、2004年10月に、学ぶことと働くことを関連づけるために教育、行政と産業界の連携が必要という趣旨で、キャリア教育の支援拠点づくりを含めた提言を行った。これを受けて2005年2月に「大阪におけるキャリア教育推進委員会」が設置され、大阪におけるキャリア教育の方向性を議論し、そのまとめを2005年6月に「大阪におけるキャリア教育推進プラン」として発表した。このプランで、キャリア教育支援拠点の構想が明確となり、翌7月19日に、「大阪キャリア教育支援ステーション」が設置された。
本支援ステーションは、教育現場のニーズに応え、学校外からの支援・協力をワンストップで提供すること、社会全体でキャリア教育を推進する社会的機運を醸成することを目指している。具体的な活動として、<1>教育現場への支援・協力、<2>キャリア教育プログラム・教材開発と実践、<3>教員の知識・技能向上への支援があげられる。
<1>として、大阪府教育委員会のキャリア育成推進事業に協力して、府立高校9校に民間人のキャリアコーディネータの派遣、キャリア・カウンセリング基礎講座の開催、大阪キャリア教育推進フォーラムの開催、さらに府内の公立学校に対して社会人講師の派遣、体験活動受入先の紹介等を行っている。
<2>として、NPO法人と連携して学習プログラム「ドリカムスクール」を府内の公立学校で実施している。
<3>として、近畿経産局等と連携して、教員がプロジェクト型学習に参加する「アントレプレナーシップ教育実践事例研修会」の開催や、キャリア教育事例集の作成を行っている。
設立1年を過ぎたが、本支援ステーションの認知度の向上、産業界の理解醸成・協力促進、効果的なキャリア教育の実践が、今後の課題と考えている。
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