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掲載日:2008.10.15
S.O.S.トーチャー
 
<事件No. GRE 040408.2>

No.4078 ギリシャ:反ユダヤ主義に反対する人権擁護家が嫌がらせと中傷を受けています。

(ジュネーブ発 9月17日)

 SOSトーチャー国際事務局は次のギリシャの状況に関して皆様の引き続きの働きかけをお願いします。

<新情報>

 SOSトーチャー国際事務局はSOSトーチャー・ネットワークメンバーであるギリシャ・ヘルシンキ・モニター(GHM)よりGHM広報担当でありSOSトーチャー総会代表の一員でもあるパナヨテ・ディミトラスさんが新たな嫌がらせ行為を受けたという情報を入手しました。

 情報によると、2008年9月12日、反ユダヤ的な発言で[反人種主義]法927/79に違反したとして第1審で執行猶予7ヵ月を宣告された極右新聞「エレフセロス・コスモス」の社員に関する控訴審の審理が、3名の裁判官で構成されるアテネ軽犯罪上訴裁判所で行われました。審理の最初の休憩中裁判官らが別室で協議をしていた午前10時半ごろ、アテネ弁護士会所属の弁護士であるコンスタンティノス・プレヴリスさんは、パナヨテ・ディミトラスさんに近づきこう言いました。「私はあなたを気に入っているが、あなたは私を苛立たせてしまった。私はファシストであると宣言したから、あなたにもファシズムの意味を知ってもらおう。」GHMの告発の後、コンスタンティノス・プレヴリスさんは[反人種主義]法927/79違反、度重なる名誉毀損及び虚偽の告発の罪で4度裁判所に付託されました(背景情報を参照)。

 ディミトラスさん及び反ユダヤ主義の専門家であるアンドレア・ギルバートさんが告発状を提出した後、2008年6月16日にコンスタンティノス・プレヴリスさんがアテネ軽犯罪検察官に答弁書を提出したとき、彼はすでにディミトラスさんの名誉を毀損していました[1] 。この答弁書のなかで彼はディミトラスさんを「不快なギリシャの裏切り者でこの国のマケドニア人少数者の存在を積極的かつ公然と支援している」、「告発の目的は祖国に対する反逆である」として非難し、「ディミトラスさんは検察官や祖国を国際機関に告発することを職業にしている」と付け加え、彼女を公然と中傷しました。プレヴリスさんはその後ギルバートさんがレズビアンであることを自慢するユダヤ系アメリカ人、つまり精神的に不完全で性的な変質者であり自己の女性としての性を尊重しないし、現実も認めない人物であると言いました。プレヴリスさんは「このような国家反逆的で反社会的な分子と接触することは全く『受け入れられない』」ということばで答弁書を締めくくりました。

 SOSトーチャー国際事務局は人権活動、特にギリシャに存在する差別、反ユダヤ主義あるいは少数者の権利に関する活動に、制裁を与える狙いがあるとしか考えられないパナヨテ・ディミトラスさんに対する新たな嫌がらせ行為を深く憂慮します。

 SOSトーチャー国際事務局はまた、1998年12月9日に国連総会で採択された人権擁護家に関する宣言の第12条2項に従い、「国家は、個別であれ他者との合同であれ、すべての人が、本宣言に記述されている権利の合法的行使の結果により受ける、暴力、脅迫、報復、事実上若しくは法律上の差別、圧力又はその他の恣意的行為から資格ある当局の保護を受けるよう保障するために、あらゆる必要な措置をとるものとする」ことを指摘します。

<背景情報>

 2007年12月13日、3名の裁判官で構成されるアテネ上訴裁判所は、「人種に基づく暴力及び憎悪を煽動し侮辱した」罪でコンスタンティノス・プレヴリスさんに執行猶予付きの懲役14ヵ月の刑を宣告しました。他の3人の被告―「エレフセロス・コスモス」の出版者、編集者、記者―は同じ訴因で無罪になりました。プレヴリスは刑について控訴しました。

 この裁判終了後、プレヴリスさんはギリシャ・ユダヤ人共同体中央会議(KIS)のメンバーでありプレヴリスさんに不利な証言をした4人であるモーセ・コンスタンティンさん、ベンジャミン・アルバラさん、アブラハム・レイタンさん、レオン・ガヴリリディスさん、そしてアンドレア・ギルバートさんとディミトラスさんに対して名誉毀損及び偽証罪で一連の法的措置を開始しました。2008年9月時点で告発は、法律で4ヵ月以上続けるべきではないとされている予備捜査段階にまだありました。

 さらにプレヴリスは不要かつ違法であり、その構成員は外国のスパイであるとしてGHMをも告発しました。彼の告発状には再び人種主義的で中傷的な表現が含まれていました。しかしアテネの第1審裁判所の検察官とアテネの軽犯罪上訴裁判所の主席検察官は、告発状に全く根拠がないわけではないと判断して予備捜査を開始しました。

 2008年1月16日、1名の裁判官で構成されるアテネの第1審裁判所(仮保全措置)は、ギルバートさんの資産を凍結する仮保全措置を求めるコスタ・プレヴリスの請求を却下しました。

 さらに「不要かつ違法」でありその構成員は「外国のスパイ」とするGHMやその他のNGOに対するプレヴリスの2つ目の告発について、担当する検察官は、GHMの対してのみ職権上の予備捜査を開始しました。2007年9月26日付の声明で、ディミトラスさんは犯罪行為を特定していないので、捜査は職権濫用であると主張しました。その後2008年2月21日、検察官は再び書面を送付し、今回は捜査のための法文―「この条約を援用するNGOが目的又は活動について、(a)国の安全保障若しくは公共の安全に反し又は無秩序若しくは犯罪の防止、健康、道徳、他の者の権利若しくは基本的な自由の保護を害する場合、又は(b)他の国との関係又は国際の平和及び安全の維持を害する場合に限り、この条約は適用されない」と規定する国際NGOの法人格の承認に関するヨーロッパ条約第4条―に言及しました。この書面はちょうどヨーロッパ人権裁判所でGHMが9ヵ月間で6つ目の事件に勝訴したあとに送付されました(これは裁判所での宗教的宣誓に関する宗教の自由の侵害事件であり、その前の4つの事件は関する警察官による暴行及び過度に長期の手続きに関するものです)。

 ディミトラスさんが2008年3月6日付の声明で裁判官に指摘したように、この条文や関連法には刑事手続きで捜査される刑罰がなく、ただこれらはGHMの承認撤回のため民事手続きで援用される可能性があります。捜査の根拠となりうるいかなるGHMの行為も検察官によって提示されていません。それどころか検察官は収入を含むGHMの行政及び財政機能に関する情報を要求しています。そのような質問が捜査の端緒となったプレヴリスの告発状の中に含まれています。

 ディミトラスさんは検察官が過去にGHMにその公平さを疑うような方法で2度GHMを告訴したことを指摘し、その不公平さから同一の検察官による捜査からの免除を申請しました。このうちの一方の事件でその検察官は2001年のジェンジャン・セルンクさんの死に関して不適切な捜査が行われたと言うGHMの主張を捜査することを延期しました。2007年7月、ヨーロッパ人権裁判所は「銃殺事件の効果的な捜査が行われなかった」としてギリシャが実体的にも手続的にもヨーロッパ人権条約第2条に違反したという判決を出しました。

 ディミトラスは2度被疑者として証言するよう法的に召喚され証言しましたが、被疑者ではないので免除を要求する権利がないという主張をして多くの不法な手続きをした後、2008年4月21日に司法評議会はディミトラスさんの免除申請を却下しました(決定1148/2008)。その結果、ディミトラスさんに「訴訟費用85ユーロを支払うよう決定」が出されました。この決定への効果的な救済措置はありません。2008年5月7日、ディミトラスさんは検察官と第1審裁判所の裁判長にこの決定は違法であるという理由を通知しました。この通知に対するいかなる回答も行動もありません。

 2007年10月、プレヴリスさんはギリシャのマケドニア人少数者について彼が書いた文書―それは人種主義と不寛容に反対する欧州委員会(ECRI)及びこの問題に関する国連条約機関の懸念及び勧告に言及しています―を用いて、ディミトラスさんが「武力又は武力の威嚇によってギリシャの領土を分裂又はギリシャの領土を他国に編入しようと試みた者は死刑とする」(もう1つの条文は死刑を終身刑に切り替えた)と規定する刑法第138条1項に違反したと主張して、ディミトラスさんを告発しました。アテネ第1審裁判所の主席検察官は告発に全く根拠がないわけではないと判断し、ディミトラスさんに対する予備捜査を自発的に開始しました。9ヵ月経った後もこの事件は依然として予備捜査の段階にあります。

 さらに2008年1月と3月、極右政党LAOSの議員アドニス・ジョージアディスさんは2つの質問状を議会に提出し、税務当局によるGHMの捜査を要求しました。税務監査を受ける人々の選考基準は議員が要求する検査のなかに含まれませんが、経済大臣は3つの税務署に監査をはじめるよう要求しました。GHMの所在地に対応する税務署に加えて、GHMの私書箱とGHMのもう1つの住所に対応する適格ではない税務署も関与しました。SOSトーチャー国際事務局はこの質問状を提出した議員はプレヴリスさんのネオ・ナチに関する書籍の共同出版者であり、プレヴリスさんのGHM及びKISに対する告訴の証人であることを指摘します。さらにジョージアディスさんが宣誓して行った証言が名誉毀損、偽証、反ユダヤ的であるとして、ディミトラスさんが告発した事件で証言するために、彼が召喚された翌日に最初の質問状が提出されました。ジョージアディスさんは証言しないために議員特権を援用しましたが、その後質問状を提出しました。2008年8月末、GHMのメンバーであるアントニア・パパドポウロウさんは資格のある税務署に「GHM捜査の一環である」監査のため呼び出されたと言われています。

 最後に、2008年4月、コスタス・プレヴリスさんの息子であり職業的かつ政治的にも彼に近い極右政党LAOSの議員サノス・プレヴリスさんも、上述の父親の告発と同じ内容の主張で刑法第138条1項違反のため司法大臣がマケドニア人少数政党「レインボー」とGHMの捜査を行う権限を行使するよう求める質問状を提出しました。これを緊急かつ非常に重要な問題と考えたため、司法大臣は権限を行使し、問題を最高裁判所検察官に付託しました。しかし検察官はいまだに2008年8月中旬の要求を再検討しています。

<行動要請>

 ギリシャ関係当局に以下の内容の要請をお願いします。

1.いかなる情況にあろうとも、パナヨテ・ディミトラスさん、アンドレア・ギルバートさん、アントニア・パパドゥポウラさん、モーゼ・コンスタンティニスさん、ベンジャミン・アルバラさん、エイブラハム・レイタンさん、レオン・ギャブリリディスさん、並びにマケドニアの少数政党である「レインボー」のメンバーの心身の安全を保障すること。

2.パナヨテ・ディミトラスさん、アンドレア・ギルバートさん、アントニア・パパドゥポウラさん、モーゼ・コンスタンティニスさん、ベンジャミン・アルバラさん、エイブラハム・レイタンさん、レオン・ギャブリリディスさん、並びにギリシャのすべての人権擁護家に対する、司法レベルも含むすべての嫌がらせ行為に終止符を打つこと。

3.1998年12月9日に国連総会が採択した国連人権擁護家に関する宣言の条文、とりわけ、「すべての人は、人権と基本的自由を国内および国際レベルで促進および保護する権利を、個別におよび集団的に所有する」とした第1条と「国家は、個別であれ他者との合同であれ、すべての人が、本宣言に記述されている権利の合法的行使の結果により受ける、暴力、脅迫、報復、事実上あるいは法律上の差別、圧力あるいはその他の恣意的行為から資格ある当局の保護を受けるよう保障するために、あらゆる必要な措置をとるものとする」とした第12条2項を守ること。

4.さらには、いかなる情況にあろうとも、ギリシャが批准した国際および地域人権文書にしたがって、人権尊重と基本的自由を保障すること。

-
[1] ギルバートさんはプレヴリスが書いた反ユダヤ的な書籍『ユダヤ人―その真実』(2006年5月)に関連する2006年10月26日付の記事を掲載した「エレフセロス・コスモス」に不利となる証言を行いました。この書籍のなかでプレヴリスはヒトラーを称賛しユダヤ人の絶滅を訴えています。

<要請先>

首相: Mr. Kostas Karamanlis
Prime Minister
Prime Minister's Office at the Hellenic Parliament
Greek Parliament Bldg, Constitution Square
Athens, Greece
Fax: +30 210 3238129, Email: Mail@primeminister.gr

外務大臣: Ms. Dora Bakoyannis
Foreign Minister, Athens, Greece
Fax: + 30 210 36 81 433, Email: gpap@mfa.gr

法務大臣: Mr. Sotiris Hatzigakis
Minister of Justice
Athens, Greece
Fax +30 2107489231

人権オンブズマン: Mr. Giorgos Kaminis
Ombudsman for Human Rights
Fax 30 210 7289643

国連大使: H.E. Franciscos Verros
Ambassador, Permanent Mission of Greece to the United Nations in Geneva
Rue du Leman 4, 1201 Geneva
Switzerland
Fax: +41 22 732.21.50, Email: mission.greece@ties.itu.int


<手紙の例文>

例文を添付いたします。手紙を出されるときにご活用ください。

Mr. Kostas Karamanlis
Prime Minister
Prime Minister's Office at the Hellenic Parliament
Greek Parliament Bldg, Constitution Square
Athens, Greece

I am writing you to express my concern about the harassment that Mr. Panayote Dimitras, Ms. Andrea Gilbert, Ms. Antonia Papadopoulou and Messrs. Moses Konstantinis, Benjamin Albala, Abraham Reitan and Leon Gavriilidis have been subject to. I would like to urge you the followings:
1. To guarantee in all circumstances the physical and psychological integrity of Mr. Panayote Dimitras, Ms. Andrea Gilbert, Ms. Antonia Papadopoulou and Messrs. Moses Konstantinis, Benjamin Albala, Abraham Reitan and Leon Gavriilidis, as well as members of the Macedonian minority party "Rainbow";
2. To put an end to all acts harassment, including at the judicial level, against Mr. Panayote Dimitras, Ms. Andrea Gilbert, Ms. Antonia Papadopoulou and Messrs. Moses Konstantinis, Benjamin Albala, Abraham Reitan and Leon Gavriilidis, as well as all human rights defenders in Greece;
3. To conform with the provisions of the UN Declaration on Human Rights Defenders, adopted by the General Assembly on December 9, 1998, especially its Article 1, which states that "everyone has the right, individually and in association with others, to promote and to strive for the protection and realisation of human rights and fundamental freedoms at the national and international levels", as well as above-mentioned Article 12.2;
4. More generally, to ensure in all circumstances the respect for human rights and fundamental freedoms in accordance with international and regional human rights instruments ratified by Greece.

I thank you for your kind attention to my request.

Yours truly,

<以下、原文>

CASE GRE 040408.2

Follow up of Cases GRE 040408 and GRE 040408.1
HUMAN RIGHTS DEFENDERS
Harassment / Defamation


Geneva, 17 September 2008

The International Secretariat of the World Organisation Against Torture (OMCT) has received new information and requests your URGENT intervention in the following situation in Greece.

New information:

The International Secretariat of OMCT has been informed by the Greek Helsinki Monitor (GHM), a member of OMCT SOS-Torture network, about new acts of harassment against Mr. Panayote Dimitras, GHM Spokesperson and a member of OMCT Assembly of Delegates.

According to the information received, on 12 September 2008, the trial on appeal of the extreme-right newspaper Eleftheros Kosmos staff convicted on first instance to a suspended seven months sentence for violation of the [anti-racism] Law 927/79 for an anti-Semitic comment was heard before the First Three-Member Athens Appeals Court (Misdemeanors)[1]. At approximately 10:30 am, during the first recess of the hearing while the judges were conferring in chambers, Mr. Konstantinos Plevris, a member lawyer of the Athens Bar Association, approached Mr. Panayote Dimitras and told him: "though I like you, you have started to annoy me and you will feel what fascism means, because as you know I have declared that I am a fascist". Following GHM complaints, Mr. Konstantinos Plevris has been referred to trial four times for violation of [anti-racism] Law 927/79, concurrent aggravated defamation, and false accusation (See background information).

On 16 July 2008, Mr. Konstantinos Plevris had already defamed Mr. Panayote Dimitras when he presented his defense deposition before the Misdemeanours Prosecutor of Athens (via the 10th Athens Magistrate), following the complaint filed by Mr. Dimitras and Ms. Andrea Gilbert, GHM specialist on anti-Semitism (See background information)[2]. In his deposition, the lawyer explicitly defamed Mr. Dimitras, accusing him of being "a wretched traitor of Greece, actively and publicly supporting the existence of a Macedonian minority in this country" and of being "the object of a complaint for treason against the Fatherland", adding that "he has turned into a profession the filing of complaints against Prosecutors - e.g. Mr. Sanidas [the Supreme Court Prosecutor], Supreme Court Deputy Prosecutor Mr. Kanellopoulos, etc. - and against our Fatherland before international organisations". Mr. Plevris then said that Ms. Gilbert was "a Jewish-American who boasts of representing homosexual women, meaning that she is a psychologically defective, sexually perverted person who, as she does not respect her female nature, does not respect the truth either". Mr. Plevris ended his deposition, stating, "in no way [he would] accept to come into contact with these national traitorous and antisocial elements".

The International Secretariat of OMCT expresses its deep concern about these new acts of harassment against Mr. Panayote Dimitras, which seems to merely aim at sanctioning his human rights activities, in particular his activities against discrimination, anti-Semitism and minority rights in Greece.

The International Secretariat of OMCT also recalls that according to Article 12.2 of the United Nations Declaration on Human Rights Defenders, adopted by the UN General Assembly on December 9, 1998, "the State shall take all necessary measures to ensure the protection by the competent authorities of everyone, individually and in association with others, against any violence, threats, retaliation, de facto or de jure adverse discrimination, pressure or any other arbitrary action as a consequence of his or her legitimate exercise of the rights referred to in the present Declaration".

Background information:

On 13 December 2007, Second Three-Member Appeals Court of Athens convicted Mr. Konstantinos Plevris to a suspended prison sentence of 14 months for "incitation to racial violence and hatred and for racial insults". The other three defendants - the publisher, editor, and journalist of Eleftheros Kosmos - were acquitted of the same charges. Mr. Plevris appealed the sentence.

Subsequent to the end of the trial, Mr. Plevris launched a series of legal actions for defamation and perjury against Mr. Dimitras, as well as against Ms. Andrea Gilbert and Messrs. Moses Konstantinis, Benjamin Albala, Abraham Reitan and Leon Gavriilidis, four members of the Central Board of Jewish Communities in Greece (Kentriko Israilitiko Symvoulio - KIS), who had all testified against him. As of September 2008, this criminal complaint was still in the phase of preliminary investigation, which, according to the law should not last more than four months.

Besides, Mr. Plevris also filed a complaint against GHM claiming it is redundant, illegal and implying its members are foreign agents. His complaints include again racist and defamatory comments. Nevertheless, the Chief Prosecutor of the First Instance Court of Athens and in one case the Chief Prosecutor of the Appeals Misdemeanors Court of Athens have decided that these criminal complaints were not completely unfounded, and launched preliminary criminal investigations.

On 16 January 2008, the Single-Member First Instance Court of Athens (Interim Measures) rejected the application lodged by Mr. Kostas Plevris requesting interim measure to freeze the assets of Ms. Andrea Gilbert.

Furthermore, regarding the second complaint lodged by Mr. Plevris against GHM and other NGOs, claiming that they are "redundant and illegal", and implying they are "foreign agents", the Prosecutor in charge launched an ex officio preliminary investigation only against GHM. In a first statement on 26 September 2007, Mr. Dimitras had called the investigation abusive as, inter alia, it did not specify the alleged criminal activities. Then, on February 21, 2008, the Prosecutor sent again the file, this time mentioning one legal provision for the investigation: Article 4 of the European Convention on the Recognition of the Legal Personality of International Non-Governmental Organisations, which states that "In each party the application of this Convention may only be excluded if the NGO invoking this Convention, by its object, its purpose or the activity which it actually exercises: a) contravenes national security, public safety, or is detrimental to the prevention of disorder or crime, the protection of health or morals, or the protection of the rights and freedoms of others; or b) jeopardises relations with another State or the maintenance of international peace and security". This intervened just after GHM won its sixth case in nine months at the European Court of Human Rights - ECtHR (violation of religious freedom with the religious oath before the courts - four previous cases concerned police violence and one excessive length of proceedings).

As Mr. Dimitras noted in his 6 March 2008 statement to the magistrate, this provision or the related law does not include any sentence so as to be investigated during a criminal procedure, but may be used for a possible withdrawal of the recognition of GHM in a civil procedure. No real or alleged GHM action was listed by the Prosecutor that could have been the basis of the investigation. On the contrary, the Prosecutor asked for information of the administrative and financial functioning of GHM, including its income. Such questions were included in Mr. Plevris' complaint that triggered the investigation.

In his statement, Mr. Dimitras filed for the exemption of the Prosecutor from the investigation for his partiality as he recalled that the same Prosecutor had filed two GHM complaints in the past in a manner that had led GHM then to challenge his impartiality. In one of them, the Prosecutor had shelved the investigation of GHM claims that there was an improper investigation into the death of Mr. Gentjan Celnku in 2001: in July 2007, the ECtHR convicted Greece for the violation of Article 2 of ECHR both in its substantive and in its procedural limb, finding that "there was no effective investigation into the fatal shooting".

On 21 April 2008, a judicial council rejected Mr. Dimitras' application for exemption (decision 1148/2008), after a multiple unlawful procedure with the main argument that Mr. Dimitras was not entitled to seek an exemption as he was not a suspect, even though he had twice been lawfully summoned to, and did, testify as a suspect. As a result he was "convicted to pay the judicial expenses of 85 euros". There is no effective remedy to this decision. On 7 May 2008, Mr. Dimitras notified the Prosecutor and the President of the First Instance Court of all the reasons that made that decision illegal. There has been no answer or other action following that notification.

In October 2007, Mr. Plevris filed a complaint report against Mr. Dimitras claiming that, with texts that he wrote on the Macedonian minority in Greece - which include references to the European Commission against Racism and Intolerance (ECRI) and United Nations (UN) Treaty Bodies concerns and recommendations on the matter - he violated Article 138 paragraph 1 of the Criminal Code, which states: "one who attempts by force or by threat of force to detach from the Greek State territory belonging to it or to include territory of the Greek State in another state shall be punished by death" (another article commutes death sentences to life sentences). The Chief Prosecutor of the First Instance Court of Athens decided that the criminal complaint was not completely unfounded, and launched a related proprio motu preliminary criminal investigation against Mr. Dimitras. More than nine months later, the complaint is still in the phase of preliminary investigation.

Furthermore, an extreme right wing LAOS MP, Mr. Adonis Georgiadis, tabled in January and March 2008 two questions before Parliament demanding the investigation of GHM by the tax authorities. Although the objective criteria for the selection of those who are submitted to tax audits do not include audits at the request of MP's, the Minister of Economy has asked three tax offices to launch such audits: in addition to the one corresponding to the seat of GHM, the not competent tax offices corresponding to the postal office box address and to the GHM annex address have been involved. OMCT notes that the MP who tabled the question is the co-publisher of Mr. Plevris neo-Nazi book and a witness in the complaint of Mr. Plevris against GHM and KIS. Mr. Georgiadis' first question, moreover, was tabled the day after he was summoned to testify in the framework of a complaint for defamation, perjury and anti-Semitism filed by Mr. Dimitras against him for Mr. Georgiadis' sworn witness testimony. Mr. Georgiadis invoked his parliamentary immunity so as not to testify but then tabled the question. In the end of August 2008, Ms. Antonia Papadopoulou, a GHM member, was also called by the competent tax office for an audit "in the framework of the investigation of GHM", as she was told.

Finally, another extreme right wing LAOS MP, Mr. Thanos Plevris, son, professional and political associate of Mr. Kostas Plevris, also tabled a question in April 2008, asking the Minister of Justice to invoke his right to ask for a criminal investigation against the Macedonian minority political party "Rainbow" and GHM for violation of Article 138 paragraph 1 of the Criminal Code, with the same arguments of his father's complaint report (see above). The Minister used his right by referring the matter to the Prosecutor of the Supreme Court, because he considered the matter urgent and very important; the Prosecutor was still reviewing the request by mid-August 2008.

Actions required:

Please write to the Greek authorities, urging them to:

i. Guarantee in all circumstances the physical and psychological integrity of Mr. Panayote Dimitras, Ms. Andrea Gilbert, Ms. Antonia Papadopoulou and Messrs. Moses Konstantinis, Benjamin Albala, Abraham Reitan and Leon Gavriilidis, as well as members of the Macedonian minority party "Rainbow";

ii. Put an end to all acts harassment, including at the judicial level, against Mr. Panayote Dimitras, Ms. Andrea Gilbert, Ms. Antonia Papadopoulou and Messrs. Moses Konstantinis, Benjamin Albala, Abraham Reitan and Leon Gavriilidis, as well as all human rights defenders in Greece;

iii. Conform with the provisions of the UN Declaration on Human Rights Defenders, adopted by the General Assembly on December 9, 1998, especially its Article 1, which states that "everyone has the right, individually and in association with others, to promote and to strive for the protection and realisation of human rights and fundamental freedoms at the national and international levels", as well as above-mentioned Article 12.2;

iv. More generally, ensure in all circumstances the respect for human rights and fundamental freedoms in accordance with international and regional human rights instruments ratified by Greece.

Addresses:

- Mr. Kostas Karamanlis, Prime Minister, Prime Minister's Office at the Hellenic Parliament, Greek Parliament Blgd, Constitution Square, Athens, Greece. Fax: +30 210 3238129, Email: Mail@primeminister.gr
- Ms. Dora Bakoyannis, Foreign Minister, Athens, Greece, Fax: + 30 210 36 81 433, Email: gpap@mfa.gr
- Mr. Sotiris Hatzigakis, Minister of Justice, Athens, Greece, Fax +30 2107489231
- Mr. Giorgos Kaminis, Ombudsman for Human Rights, Fax 30 210 7289643
- H.E. Franciscos Verros, Ambassador, Permanent Mission of Greece to the United Nations in Geneva, Rue du Leman 4, 1201 Geneva, Switzerland, Email: mission.greece@ties.itu.int, Fax: +41 22 732.21.50
- Diplomatic Mission of Greece to the European Union, 25 rue Montoyer, 1000 Brussels, Belgium, Fax: + 32 2 512 79 12 / + 32 2 551 56 51.

Please also write to the embassies of Greece in your respective country.

***
Geneva, 17 September 2008

-
[1] See background information.
[2] Ms. Gilbert had testified at a trial against Eleftheros Kosmos, which had published articles on 27 October 2006 in conjunction of the anti-Semitic book by Mr. Plevris, The Jews - The whole truth (May 2006). In this book, Mr. Plevris glorifies Hitler and calls for the extermination of the Jews.