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研究所通信、研究紀要などに掲載した提言、主張などを中心に掲載しています。

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意見・主張
 
研究所通信249号より
掲載日:1999.5.10
継続こそ展望を開く

炭谷 茂(厚生省社会・援護局長)


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 部落解放研究所創立30周年に心からお祝い申し上げます。貴研究所が、同和問題や人権問題の解決のために尽くされた、これまでの貢献は、極めて大きいと思います。

 私が総務庁地域改善対策室長に就任しましたのは、1993年6月でしたが、当時、同和問題を勉強するため貴研究所から発行されている雑誌『部落解放研究』や『ヒューマンライツ』のバックナンバーを丹念に読み、大変成果があったことを覚えています。

 同和問題や人権問題への取り組みには、長い積み重ねが極めて大切です。過去の経験に学ぶことにより将来の展望が明らかになります。この見地から貴研究所が、地道に調査研究事業や出版事業などにより蓄積を重ねておられることは、貴重であり、今後ともたとえ地味であっても継続されることを強く期待しています。

 今後、新たに取り組んでほしいことは、たくさんありますが、貴研究所のパンフレットを拝見しますと、実は既に取り組み済であったり、計画されていることばかりです。しかし、あえて私の期待する分野を列挙しますと、次のとおりです。

  • 同和問題の解決のためには同和地区を中心としたまちづくり(ソフト・ハード両面)の手法が有効ですが、その手法の開発と普及
  • 同和問題ほかの幅広い人権問題への取り組みを進め、実態調査や資料に基づく学際的研究による具体的解決策の提示
  • 先進国のほかアジアやオセアニアの人権問題に関心を払い、連携体制の確立

 

(『明日への挑戦―部落解放研究所から部落解放・人権研究所へ30年の歩み―』より)