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2007.10.26
意見・主張
  

2007年度部落解放・人権研究所第2回理事会を開催しました

 2007年9月12日、大阪人権センター3階特別会議室において、当研究所第2回理事会を開催しました。ここでは、議事の概要についてご紹介します。

 寺木理事長が開会の挨拶を行った後、書記に松下龍仁総務部長が、議事録署名人に谷川雅彦理事、中村清二理事・研究部長が指名され、理事全員が同意した後、議案の審議に入った。

 第1号議案「2007年度後期事業計画(9月16日以降)」では、友永健三理事・所長が、研究所の重点課題として「職業と世系に基づく差別」の撤廃にちなんだ取り組み、「人権教育のための世界プログラム」にちなんだ取り組み、「人権侵害救済法」(仮称)の早期制定等に向けた取り組み、部落問題解決に不可欠な実態調査の実施を求めた取り組み、「人権のまちづくり」にちなんだ取り組み、部落解放運動再生等に向けた取り組み、国際人権大学院大学(夜間)の設立に向けた取り組み、公益法人制度改革に関わる研究所のあり方の検討などを進めることを報告した。各部室の課題としては、総務部から会員拡大、啓発企画室から各啓発事業の実施、研究部から社会的排除指標に基づく就職困難者の就労阻害要因の把握の取り組み、図書資料室から期間を定めた特別開架、編集販売部から出版物の進捗状況、国際関係から12月に女性の視点から職業と世系に基づく差別の撤廃に関する取り組みを行うことなどが報告された。第1号議案については特に意見はなく、出席理事全員の賛成で承認した。

 第2号議案「2008年度事業計画(第1次案)」については、友永所長が「職業と世系に基づく差別」の撤廃にちなんだ取り組み、「人権教育のための世界プログラム」にちなんだ取り組み、「人権侵害救済法」(仮称)の早期制定等に向けた取り組み、部落問題解決に不可欠な実態調査の実施を求めた取り組み、「人権のまちづくり」にちなんだ取り組み、電子版「部落地名総鑑」の発覚、その後も続く行政書士等による戸籍謄本等の不正入手事件を踏まえた抜本的な方策解明の取り組み、司法の民主化、狭山第3次再審にちなんだ取り組み、部落解放運動再生等に向けた取り組み、国際人権大学院大学(夜間)の設立に向けた取り組み、大阪の部落史通史編の発刊、世界人権宣言60周年にちなんだ取り組み、研究所40年にちなんだ取り組み、2008年の公益法人制度改革にちなんだ取り組みなどについて提案した。各部室から新規事業の提案も行われた。

 審議においては、「部落差別撤廃に向けた行政の役割」や「格差拡大が部落問題に与える影響」、「今日の部落問題の捉え方の整理」、「人権年鑑の人権政策提言媒体としての活用」などについて検討していく必要があるとの意見があった。友永所長がこれらの意見を踏まえて、研究所事業に反映させていきたいとの答弁を行った。以上の審議を経て寺木理事長が議案承認の提案を行い、特に異議なく第2号議案は承認された。

 第3号議案「部落解放・人権研究所創立40周年事業について」では、記念事業のための作業チームがこれまで検討してきた内容が報告された。企画案として「部落史の主要な項目を網羅した出版物の刊行」「海外の部落問題研究者のワークショップ開催」「松本治一郎記念会館所蔵資料の整理・紹介」「記念集会の開催」等が検討された旨報告された。審議においては、解放大学講座通信制に関して様々なツール利用の可能性を追求していく必要があること、部落史・部落問題概説書の英語本発行の必要性などが議論された。これらの議論を踏まえて、寺木理事長が議案承認の提案を行い、出席理事全員第3号議案を承認した。

 第4号議案「部落解放・人権研究所の基本課題について(案)」を友永理事・所長が提案を行った。特措法終了・同和行政の後退・不祥事問題といった情勢を踏まえて、会員の拡大、出版物販路・講座事業受講生の拡大、受託事業のあり方、教材開発の可能性の追及、収入の確保、支出の削減等について検討する必要がある旨が報告された。審議においては、講座事業に関する資料についての説明のあり方、自治体財政の現状と啓発事業のあり方等について議論された。その後、寺木理事長より第4号議案承認の提案が行われ、出席理事全員の賛成で議案は承認された。

 最後に第5号議案「会員の承認、基本日程」について松下総務部長が提案を行い、審議においては2007年度第3回理事会を12月25日(火)に開催することが決定された。この変更を踏まえて、寺木理事長が第5号議案の承認に付いて提案し、出席理事全員が第5号議案を承認した。

 議事終了後、大野町子副理事長が閉会挨拶を述べて、2007年度第2回理事会は閉会された。