世界中に人権文化を創造していく事を目的に、1995年1月より開始された「人権教育のための国連10年」も、本年末で終了いたします。これに向けて世界人権宣言大阪連絡会議と部落解放・人権研究所は、これまでの総括を踏まえた第2次「国連10年」が取り組まれるよう、国連等関係方面に要請をしてきました。
この結果、去る4月21日、スイス・ジュネーブで開催されました国連人権委員会において2005年1月より「人権教育のための世界プログラム」として継続することをもとめた決議が採択されました。今後、この決議をうけて国連人権高等弁務官事務所やユネスコ等が中心になって具体的な計画案が策定され、本年12月の国連総会へ提案される運びとなっております。
この動きと連動して、日本国内、とりわけ、大阪の地におきましても、各自治体で策定されてきました「人権教育のための国連10年」に連動した行動計画に基づく取り組みの評価を行い、今後の方向を明らかにしていくことが求められています。
このための基礎資料として、大阪府、大阪市、大阪府内における各自治体の取り組みの現状を把握するため、7月2日、「『人権教育のための国連10年』のフォローアップに向けた調査に関するアンケート」を関係方面へ郵送で依頼しました。締め切りは7月の20日とし、ファックスによる回答を依頼しましたところ、ほとんどの自治体より期日までに返答をいただきましたが、若干の自治体が都合により回答が遅れ、最終的には7月30日に全ての自治体からの回答がそろいました。
この報告書は、各自治体から回答いただいたものの集計結果を一覧にまとめ、それを分析したものです。そしてこれを機に、大阪府、大阪市をはじめとする大阪府内の全ての自治体において、「人権教育のための国連10年」の総括が行われ、2005年1月以降もなんらかの形で取り組みが継続されることを要請するものです。本報告書が、各方面で活用される事を願っています。
末筆になりましたが、ご多忙中にも拘わらず回答いただきました各自治体の担当者の皆様、また、集計や分析など本報告書作成にご協力いただきました皆様に御礼申し上げます。
2004年8月10日
世界人権宣言大阪連絡会議
代表幹事 崎山 耕作
部落解放・人権研究所
所長 友永 健三
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