研究所案内

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Home研究所案内「人権教育のための国連10年」行動計画 第2次行動計画(第2次案)
更新日:2004.01.08
事業計画

啓発企画室として取り組んできたことと課題

1.総括

  1. 実施したこと(実績2001年度〜2003年度)
    啓発企画室として、「人権教育のための10年」の総括を以下の視点で実施した。
    1. 「国連10年」、あるいは人権教育をテーマに取り上げた事業
    2. 人権課題の学習機会を拡大することができた事業(講座の開催状況と内容)
    3. その他、人権学習を促進するための教材・プログラム開発や相談事業等

●指導者養成

☆部落解放・人権大学講座(第69期〜80期)及びゼミナールコースの開催(資料)
☆部落解放・人権夏期講座(第32回〜34回)の開催(資料)
☆部落解放・人権西日本夏期講座(第26回〜28回)の開催(資料)
☆人権啓発東京講座(第14回〜16回)の開催(資料)
☆人権・同和問題企業啓発講座(第22回〜24回)の開催(資料)
☆人権啓発研究集会(第16回〜17回)の開催(資料)
☆大阪市人権啓発リーダー養成事業(第2期〜4期)の開催(資料)

●教材作成・教育プログラム開発等

☆ビデオ教材作成
<2001年度>「私自身を見てくださいー固定観念・ステレオタイプ」
<2002年度>「もう一人の私―個人情報の保護」
<2003年度>「『私』のない私―同調と傍観」

☆人材養成プログラム開発(2002年度〜委託)
<2002年度>
地域における人権リーダー養成プログラム
2002年度人材養成プログラム開発事業中間報告書の作成(資料)

☆人権研修の手引き(大阪企業人権協議会人権ブックレット、委託)の発刊
<2001年度>第18集「個人情報保護と企業の課題」(松井茂樹著)
<2002年度>第19集「採用における自由と公正」(竹下政行著)
<2003年度>第20集「企業と同和問題」(小森哲郎著)

☆教材紹介
社会啓発連続学習会
<2001年度>8日間開催、29本上映、<2002年度>9日間開催、27本上映
<2003年度>5日間開催、14本上映

☆食肉業・食肉労働に関するプロジェクト(2001年度〜)の実施
<2001年度>
学習会の開催、と場見学(南港市場、東京都中央卸売市場食肉市場)、他の団体(全国屠場労働組合連絡協議会総会、部落解放浪速地区教育研究集会など)の会合に参加した。
<2002年度>
年度の前半は打ち合わせを兼ねた事務局会議と前年度取り組めなかった聞き取り(南港市場OB)をおこなった。現場視察として、大阪近郊(三重県松阪、滋賀県近江八幡)のと場見学を行うと同時にそれぞれの成り立ち、歴史、抱える課題等を知った。他団体の会合への参加(全国屠場労働組合連絡協議会総会、部落解放浪速地区教育研究集会、大阪市生江青少年会館・学力向上プロジェクト、開発教育資料センター主催学習会など)
<2003年度>
と場現場で働く若年層の聞き取り作業。他団体の会合への参加(全国屠場労働組合連絡協議会総会)。1、2年度の活動の整理、課題の整理。まとめとしての報告書作成に向けての会合。現在報告書作成中。

●啓発・学習相談の実施
<2002年度>相談件数173件
<2003年度>相談件数(4月〜8月)104件

2.評価

  1. 講座の内容面では、2002年3月末で特措法時代が終焉し、部落問題の根本的解決を実現するための方向性を示すこと、同和行政と人権行政、同和教育と人権教育の関係性などを明らかにすることに力点を置いてきた。
  2. 「国連10年」の具体化としては、研修教材として活用しやすいものを開発すると共に、研修担当者として必要なスキルを習得するための講座や分科会などを新たに設けた。また、職場や地域などにおける先進的な実践を紹介し、それを広めることを行ってきた。
  3. 講座のテーマとして、セクシャルマイノリティの人権など新たな人権課題や、部落差別の中でも深刻な課題として存在していると場労働者への差別問題などを取り上げ、人権教育の内容面の充実に一定の役割を果たしてきた。
  4. さらに、啓発・学習機会の拡大のために努力してきた。
    • 部落解放・人権大学では、2000年度、2001年度に講座修了生を対象にしたステップアップ講座として、企業内研修担当者のためのファシリテーター養成講座を開催した。講座修了生が職場研修を実践するために必要な人権学習教材の活用や研修スキルの習得を目的として実施されたものである。2003年度には、より深く専門的な学習をしたいという人たちのニーズに応えるために、部落史をテーマにしたゼミナールコースを開講した。
    • 人権・同和問題企業啓発講座は、2会場で開催していたものを4会場に増やし、参加者のニーズに応じて選択できる機会を拡大し、充実を図ってきた。
    • 委託事業で、人権学習の支援、市民の人権リーダーの養成、人権学習プログラムの開発などに取り組んできた。

3.今後の基本課題

  1. 人権教育・啓発を推進する専門的なリーダーを養成するために、部落解放・人権大学講座が果たしてきた役割が大きいが、講座とリンクした資格制度の検討を行う。
  2. 現在の講座参加者は、行政と企業の比重が相対的に高いが、幅広い人たちとのパートナーシップの関係をつくるために、参加者の層の拡大をはかる。
  3. 「国連10年」の重点課題である特定職業従事者に対する啓発機会を拡大する。
  4. 人権学習を推進するための教材並びに学習プログラム開発に引き続き力を入れる。
  5. 部落問題を原点としながら、新たな人権課題に敏感に反応し、先進的な講座を創造する。

4.2004年度、2005年度の課題

  1. 2003年度に部落解放・人権大学講座30周年を迎えるが、それを機に成人のための人権教育の体系化、講座とリンクした人権啓発リーダーの資格制度の導入を検討する。
  2. 部落解放・人権大学講座、人権啓発東京講座、部落解放・人権夏期講座の参加者層の拡大に努力する。
  3. 地域と職域におけるリーダー養成のための教材並びにプログラム開発を実現する。
  4. 第2次「国連10年」をテーマにした講座を提供していく。