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部落解放研究 137号掲載
松本めぐみ

国連特別総会「女性2000年会議」とマイノリティ女性
―部落女性の視点から―

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 先進国の女性からはじまったフェミニズム運動は、七五年メキシコで南の女性たちからの激しい提起を受け「平等・発展・平和」というスローガンを掲げた。北の南に対する経済的搾取が、南の女性たちのいのちと暮らしを疎外し女性解放を阻んでいることが訴えられ、女性の問題はジェンダーの問題だけを云々していても解決しないことが認識されだし、女性解放の視点に立った「新国際経済秩序の確立」が謳われた。

 二〇〇〇年六月の「北京+5二〇〇〇年世界女性会議」では、グローバリゼーションがもたらしている悪弊は、単に南と北の問題だけではなく、先進国内における経済格差の拡大、暴力の増加など世界的に広がっており、北京行動綱領の実施を阻んでいることが明確になった。このような状況の下、女性差別に加え、最も困難な状況に置かれているマイノリティ女性の視点から社会総体や女性運動を照射し、発信していかなければならない。

 反差別国際運動による「マイノリティに対する複合差別ワークショップ」の取り組みを紹介し、マイノリティ女性のネットワークづくりの重要性を訴える。