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NPO「カタリスト協会」(本部:ニューヨーク)が女性の企業での登用支援に活動の方向を切りかえたのは1980年代後半からであった。グラスシーリング(ガラスの天井)を突き破る運動が全米で起こりはじめるきっかけにもなった。その結果、1999年には、女性の企業での管理職比率は49.6%になっており、管理職2人に1人は女性が占めるにいたっているが、これはまた1960年代からはじまったアファーマティブ・アクション(積極的平等政策)が実を結びはじめた結果でもある。
日本でも男女共同参画社会基本法や改正男女雇用機会均等法でポジティブ・アクション(積極的平等政策)が明記され、厚生労働省は2001年度の均等月間のポスターに―「do!ポジティブ・アクション」、企業に新しい風を―と、訴えている。いよいよスタートしたポジティブ・アクションである。ひと足先にグローバル・スタンダードになっている女性の人材育成・登用の先進諸国の現在の姿をみつめ、日本のスタートにはずみをつけたい。
ただ、9月11日のWTCへのテロ攻撃で、数100メートルしか離れていないカタリスト協会のビルも被害をうけ、業務がまだ再開できないという状況らしいが、職員約70名は全員無事だという連絡がありホッとしている。