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福岡県築 上 郡築城町の人権意識調査にかかわる機会に恵まれた。女性、高齢者、子ども、障害者、在日韓国・朝鮮人、同和の各問題と人権問題全体の現状認識、関心、自分とのかかわりの自覚は、問題によりかなり異なる。また、意識の遅れが随所にみられる。人権の基本的理念をはじめとし、個別の問題への理解を深め、人権意識を総合的に高めるために、啓発活動のあり方を改めて考え直すべきであろう。
築城町の年齢別の人権意識と民間企業勤務者のそれは、大阪府の調査結果とは傾向が異なっているように思える。そして、それは地域の構造的な違いが大きな原因と考えられる。地域特性を踏まえた取り組みが要請される。
学校における学習の体験、啓発活動への参加の多寡が人権意識を規制していることは否定できない。しかし、人権問題に関心をもつことが極めて大きな意味をもっている。人権問題に関心をもち、学習意欲を高める取り組みが重視されるべきと思われる。
また、認知時にもった印象が現在の意識に影響しているように思える。親・大人の役割を再確認すべきことを指摘しておく。