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部落解放研究 152号掲載
論文

高校生の就職をめぐる現状と課題

小杉 礼子

 近年、若いほど、また、学歴が低いほど失業率が高い傾向が顕著になっている。フリーター率も同様に、若く学歴の低い者ほど高い。こうした層への正社員としての労働力需要は大幅に低下しており、高卒予定者への求人減もこの文脈で起こっている。

  一方、就職難を背景に、高校生たちのなかにはフリーターを「選ぶ」意識も強まっており、未就職卒業者の増加に拍車をかけている。需要低下は構造的なものであり、就職慣行ばかりでなく高校教育のそのものを見直し、就業意欲まで含めたエンプロイヤビリティを高める必要がある。