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部落解放研究 154号掲載
特集

アジアの児童労働と企業

香川 孝三


  満14歳に達しない児童を経済的に搾取する労働はアジアの発展途上国にもっとも多く見られるが、それと企業はかかわりを持っている。直接雇用したり、下請けを通じて児童労働を利用したり、児童によって作られる製品を利用したりしている。

  さらには最悪の形態の児童労働とされている児童売春において児童を商品とする例が見られる。それを改めるために企業は様々なレベルで努力している。国際使用者連盟や日本経団連での企業行動憲章の作成とその普及、国連が推進しているグローバル・コンパクトやアメリカのNGOが提唱しているSA8000への参加、個々の企業での行動規範の作成等々によって、児童労働をなくすための努力をしている。

  その順守は企業の任意にまかされており、強制力はないが、企業がその社会的責任を果たすために順守すべき規範となるべきである。