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2004.01.20
書籍・ビデオ案内
 
部落解放研究 155号掲載
国連と部落問題
-歴史・現状・課題-

友永健三(部落解放・人権研究所 所長)

 従来、部落問題は日本固有の問題であるとされてきた。

 確かにこの問題は、日本の歴史に深く根ざした固有の面を持っているが、インドをはじめとする南アジアに存在しているカースト制度に起因した差別と類似した面を持っている。

 このため、近年国連・人種差別撤廃委員会や人権小委員会などでは、「世系(descent)」、「職業と世系」に基づく差別として関心を示し、勧告や決議を採択するところとなってきた。

 ちなみに、今夏の人権小委員会では、アフリカにおける「職業と世系」に基づく差別まで取り上げられるところとなってきている。

 本稿は、それに至る歴史、ならびに現状と課題をまとめたものである。