公共サービスが自治体などから民間へゆだねられる場合、その事業者の選定は、厳しい価格競争をしばしば助長してきた。
これに対する歯止めは、「総合評価方式」が地方自治体法等に盛り込まれたことによって、従来よりもかけやすくなっている。その結果、どのような認識とどのような価値観のもとで事業者を選定するかが各々の自治体に問われるようになった。
もっとも、その選定にあたり、民間の側で働く就業者の雇用環境や労働条件をはっきりと評価の対象にする事例は、大阪府のようにまだごく限られている。
今後なお目の離せない民間事業者の参入の流れのもとで、そうした社会的視野をもった取り組みはますます重要になるだろう。
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