Home書籍・ビデオ案内 部落解放研究 もくじ > 本文
2004.08.11
書籍・ビデオ案内
 
一九二〇年代の草履表の取引について

駒井 忠之

 主要な部落産業のひとつである草履の生産について、農林省農務局が一九二四(大正一三)年に調査し、一九二七(昭和二)年にまとめた『主要市場ニ於ケル草履表ノ取引状況調査』をもとに、東京、横浜、大阪、神戸、関門、京都、名古屋の七市場における草履表の入出荷量および流通経路、需要の変遷について概観する。

 賤業と考えられ忌避されてきた草履表製造を山形県が副業として奨励した結果、山形表が全国市場流通量の四七%を占め、伊勢表や大和表の生産量を圧倒するようになった。