今10月号は、例年の6月号と入れ替わりで教育特集とし、部落の若者を含む社会的に不利な立場に置かれた「フリーター」をどう支援するかに関わって、研究所が大阪で実施した当事者への聞き取り調査結果を中心に構成した。
巻頭の中村論文は、聞き取り調査から得られた40名の語りを通じて、小学校段階から高校卒業後まで、学校教育に求められる課題について問題提起をする。
内田論文は、部落の若者を含む「フリーター」の安定的就労に対してマイナスに働くジェンダーの作用と展望を明らかにする。
フリーター問題研究会事務局は、就業に困難を抱える部落の若者への支援の一例として、大阪府の地域就労支援事業の事例を紹介する。
鈴木論文は、区内で最も「しんどい」といわれた都立高校を、卒業後の職業まで見据えたカリキュラム改革で、中退・フリーターを出さない学校に再生させるまでの奮闘を描く。
他に、全四国水平社創立期に第二代執行委員長を務め二年ほどで除名された高丸義男に関する山下論文、岬町の教育コミュニティづくり、メルボルンによる国連グローバル・コンパクトの実践に関し、高田さんと菅原さんの短信を収めた。
前号英文目次で、福島和子さんのお名前Kazukoが誤ってKazukとなっていた。お詫びして訂正させていただく。(K)
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