Home書籍・ビデオ案内 部落解放研究 もくじ > 本文
2005.01.24
書籍・ビデオ案内
 
「すこやかネット」の現状と課題(上)
─学校と地域の協働に向けて─

柏木 智子・高田 一宏

 本稿は、大阪府内で学校と地域との協働を推進する組織として設置された「すこやかネット」の現状と課題について報告する二回連載の前編である。本報告は、大阪大学大学院コミュニティ教育学研究室が二〇〇二年度に大阪府教育委員会の委託研究として行った「教育コミュニティづくりに関する調査研究(故池田寛代表)」の結果にもとづいている。

 本稿では、「すこやかネット」の組織構成・活動内容・設置による学校や地域の変化に焦点をあてる。調査結果から、「すこやかネット」は、学校を中心に、幅広い人々や諸団体からなるネットワーク型組織であり、学校教育や家庭、地域に対する支援活動を行っていることが明らかとなっている。

 またそういった活動を通じて、子ども、教師、保護者、地域住民の交流が盛んになり、学校と地域の関係がより親和的で信頼にもとづくものへと変容している。