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2005.02.24
書籍・ビデオ案内
 
対抗軸から「制度」化へ
─韓国・文解運動の軌跡と日韓識字交流─

川瀬 俊治

 識字運動(韓国では文解運動)を通じた日韓交流が二〇〇二年から始まっている。相互に生徒、教師が識字教室を訪れたりしてきたが、韓国の運営を目の当たりにした日本側の感想は一様に「一千万円もの年間運営費を市民のカンパで集め、生徒だった人からも教師を育てている。

 あの迫力はどこからくるのか」と感想を述べる。そのカギは日本の植民地支配、解放後の軍事独裁政権に闘いを挑んできた反植民地闘争、民主化闘争の歴史を抜きに考えられない。本稿では文解運動の歴史を明らかにし、日韓識字(文解)交流の一助としたい。