大阪大学大学院コミュニティ教育学研究室(当時)は、二〇〇二年度に「教育コミュニティづくりに関する調査研究」を行った。
本稿はこの調査研究報告の後編である(前編は『部落解放研究』第一六一号に掲載)。本稿では、教育コミュニティづくりを推進するために学校と地域をつなげる「すこやかネット」が直面する課題や、学校関係者と地域関係者が相手に要望していることについて、報告する。
ついで、「すこやかネット」を活性化させるための条件を、1.学校経営上の条件、2.学校と地域を結びつける条件、3.「すこやかネット」運営上の条件、4.行政の条件として整理する。最後に、教育コミュニティづくりの鍵概念である「協働」のあり方について、若干の問題提起をする。
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