今啓発特集は、行政が効果的な人権啓発活動を実施するうえで基礎的資料となる意識調査のあり方について考察した。
内田論文が総論として、まずこれまでの意識調査の展開を同対審以前と以後とに分けて概観、今後の意識調査研究のための視点を提示し、各論として益田論文は行政職員を、伊藤論文は外国人住民を、それぞれ対象とする調査に焦点を絞って現状と今後の課題について整理する。
個別論文として、韓国における抗日・民主化運動に根ざした識字(文解)運動の歴史と日韓交流に関する川瀬論文、大阪府内の地域教育協議会(すこやかネット)に関する高田・柏木論文の後半、企業の社会的責任(CSR)の人権尊重に関わる指標の試論的整理と、それをもとに当研究所企業部会が実施した調査の概要報告からなる中村・李論文を収録した。
なお前号の本欄でご紹介した潘蛟さんの肩書きが誤っており、「短信」筆者である濱元伸彦さんのご紹介が抜けていた。潘さんは中国・中央民族大学民族学「教授」、濱元さんは「米国・ラトガース・ニュージャージー州立大学大学院教育政策科博士課程」に在籍しておられる。訂正してお詫び申し上げたい。(K)
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