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■当研究所が編集・発行する出版物、研究紀要、人権啓発教材、英語書および各種ニュースレターなど。
部落解放研究170号(2006.06)
上杉 聰
多方面に大きな足跡を残した網野善彦氏であるが、「穢れ」観について新たな研究を摂取して部落史に貢献した側面と、主観主義的な史料解釈によって誤解と混乱をもたらした二つの側面をもっている。
本稿では、網野史学を批判的に発展させる基礎作業として、天皇制と部落差別の再検討を行い、中世前期の差別意識を「人」への差別と規定することにより、現代に通底する差別意識の構造をさぐる。