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2006.09.15
書籍・ビデオ案内
 

部落解放研究171号(2006.08)

近代都市の展開とスラム・部落
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特集

帝都東京の在日朝鮮人と被差別部落民

外村  大

  一九二〇-三〇年代、東京在住朝鮮人と部落民とは居住や労働の場においてしばしば身近な存在であった。そこから社会運動の場で両者が接点を持つこともあったが、連帯は限定的なものにとどまった。

  特に部落民の間では、民族解放闘争に対する理解は乏しく、朝鮮人を支援した事例は見られない。

  これは日本帝国の秩序における排除と包摂の度合いの違い(部落民においては排除の圧力は相対的には弱く、朝鮮人に対しては強い)に起因しており、東京の場合、帝国の政治的中心地であることがその要因の影響を強めていた。