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2006.05.19
書籍・ビデオ案内
 
 人権侵害に気づいているのに行動できない私。行動化を妨げている同調と傍観について、ドラマと解説部の2部構成で問題提起しています。人権研修やワークシヨツプでの活用に最適な、新しいタイプのビデオ教材です。
「私」のない私
〜同調と傍観〜
部落解放・人権研究所 人啓発ビデオ製作委員会
2003年作品 VHSカラー30分 35,000円+税
解説書付き B5判 92ページ

注文書(PDF)
 人権意識を高めることによって差別に気づく人が増えつつある。しかし、差別の現実に直面した時に、傍観する、差別する側に同調するという人が少なくない。それが人権問題の解決を妨げる重要な要因として働いている。こうした行動傾向は、日本の歴史的社会的文化的背景に根ざしている。このビデオは、「公益通報者保護制度」など人権侵害を防止する社会システムをつくるとともに、自分自身の気持ちや考えを率直に表現し、差別をなくすための一歩を踏み出すための教材である。

ドラマ部 第1部 ドラマ構成による問題提起

 両親の言いつけを守り、まじめに働く主人公は、周囲で起こる様々な事件の前で、「おかしい」と思いながらも、上司に睨まれることを恐れて「俺には関係ないこと」と流れに身を任せてしまうが・・・

 ある食品会社での出来事。ライバル会社が賞味期限などの不正表示問題などで自滅。営業拡大のチャンス到来と営業部門を強化。

一方、営業活動をめぐる部落差別、取引先との関係でおこる不当配転、上司によるセクシュアルハラスメント、製造現場における不正表示問題などが次々と起こる。

それに対して、社員が同調・傍観することで、会社はついに破局を迎える。

所要時間●ドラマ部/約17分





解説部 第2部 CGと資料を使った解説

 私たちの暮らしの中には、六曜や清め塩など非合理な慣習が存在している。そして、非合理だと思っていても、世間体を気にして受け入れていることが少なくない。

 「長いものには巻かれろ」「寄らば大樹の陰」という諺に象徴される処世術を身につけていて、たとえ不正だと思っていても、力関係から、それを受け入れて同調する、見て見ぬふりをするということがある。

 そのような行動傾向をつくってきた日本の歴史的社会的文化的背景を考えるとともに、それを克服するための社会システムと−人ひとりの生き方、コミュニケーションスキルを学ぶ。

所要時閣●解説部/約13分