企業研修に最適!
市民啓発にも使えます
今、対応が求められるパワー・ハラスメント(職場のいじめ)。
これは、個人の問題ではなく、組織、社会の問題である。
経済構造の変化によりストレスや葛藤を抱え、余裕のない職場。
人々の余裕のなさや傷ついた感情は、職場や家庭で自分より弱いと認定した誰かに対する攻撃へと、そのはけ口を求める。
本作は、職場において行われる精神的な暴力であるパワハラを、家族との関係やその影響も含めて、被害者と加害者双方の視点から描いた、これまでにない研修用ビデオです。
<パワー・ハラスメントとは?>
パワー・ハラスメント(職場のいじめ)は、上司、部下という立場の違いによってのみ起こるのではありません。役職の違いをはじめ、国籍や出身地、学歴や資格の有無、性別、性的指向、家族構成、経済状況、容姿、経験や知識の有無、情報や人的ネットワークの有無といった他者と自分との間にある「違い」を尊重し認めるのではなく、それらを「差」とみなすことによって「弱者と強者」という力関係を作り出し、強者が自分のパワーを振り回して弱者を傷つけるときに起こります。「差」によって力の不均衡を生み出し、見えないパワーで相手をコントロールし、傷つけるさまは、ドメスティック・バイオレンスや差別の構造、いじめの構造と同様です。
人間は自分が強者であるうちは自分の持つパワーや優位性に気がつかず、弱者の立場におかれて初めて、強者の振り回すパワーを意識するようになります。パワハラは、自分が被害者にも加害者にもなり得るものであり、私たち一人ひとりの人権と深い関係があります。また、企業や組織は、当事者個人の問題としてではなく、従業員一人ひとりの人権を守るための雇用管理上の問題として、その防止に取り組んでいく必要があります。
本作を通して、多くの人にとって身近な問題であるパワハラについて共に考え、自分自身の人権や、職場や家庭等の身近な人とのコミュニケーションのあり方を見つめ直して見ませんか?
<あらすじ>
ある精密機器メーカーに勤める斉藤康は、製品開発課の立て直しを図るべく課長に抜擢されました。
製品開発部長の倉本からの期待に意気込み、部下たちに檄を飛ばします。
しかし、なかなか斉藤の思うように仕事は進みません。そんな斉藤に倉本は「製品開発課を立て直さないと、君の出世に大きく響くんだよ!」とプレッシャーをかけます。「男は弱音を吐くな」と育てられた斉藤は、自分の辛い気持ちを押さえつけ仕事に邁進します。
そんなとき斉藤と部下の安西との間で起こったちょっとした行き違い。自分の中で処理しきれない斉藤のプレッシャーやストレスは、職場では安西に、家庭では妻の晃子、娘の真理に向かっていくのでした。精神的に追い込まれ、無力感を学習してしまった安西には心身の不調があらわれます。そして、セクハラ相談業務に携わる人事課宮下の下に、安西から相談の電話が…。
どんどん活力のなくなっていく製品開発課。斉藤は、営業部長の大石や、その経験からパワハラ被害のつらさを訴える営業部山瀬の言葉により、自分の態度・行動(精神的暴力)が部下や家族に与える影響について少しずつ考えていきます。斉藤は、安西や晃子、真理とどのように向き合っていくのでしょうか?