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3月14日 中日新聞 名古屋 夕刊 「部落地名総鑑」新たに発見 根深い差別浮き彫り
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3月31日 大阪日日新聞 大阪 戸籍謄本など不正入手防止 大阪市が対策本部設置
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5月10日 朝日新聞 大阪 夕刊 元行政書士ら9人書類送検 戸籍謄本不正取得で
2004年12月兵庫県で、行政書士と興信所による職務上請求用紙を悪用した大量の戸籍謄本等不正入手事件が発覚しました。1件3000円から数 万円の料金を取っていました。この事件をきっかけに真相究明が進んでいくと、大阪や東京でも同様の事件が明るみに出ました。また、名古屋では興信所が単独 で偽造委任状を作成し大量の戸籍謄本を不正入手していたことも発覚しました。不正入手により大きな利益を得ていたことも明るみになっています。こうした流 れの中で、興信所が持っていた「部落地名総鑑」が3冊、新たに回収されました。
しかも職務上請求用紙の悪(乱)用は、表面化した事件だけでも、1989年9月に福岡県で弁護士により、1990年9月には東京で行政書士・社会 保険労務士により、同年11月に佐賀県で行政書士により、1999年には大阪で警察官、2003年には京都で司法書士により引き起こされてきたのですが、 十分な対応はされませんでした。
この問題の抜本的解決のためには、<1>戸籍法自体が公開を原則としていること、<2>不正入手を行った者に対する罰則 は「5万円以下の過料」と軽くかつ行政罰であり、依頼した興信所は何の罪にも問われないこと、<3>不正取得された被害者はその事実すら知ら されないこと、等の課題があります。
この関係で既に、<1>については法制審議会が検討し始めていますし、<2>については2005年12月に兵庫県から罰 則の刑罰化の提言が出されています。<3>については、広島県福山市が個人情報保護条例に基づいて不正取得された人への通知を実施していま す。
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