- 2006年8月30日 大阪日日新聞 大阪 東淀川区の子ども団体 青少年会館 存続求め市に要望書
- 2006年11月3日 大阪日日新聞 大阪 「人権施設見直し反対」 東淀川・日之出の住民や利用者
- 2006年11月15日 産経新聞 大阪 「駆け込める場所必要」大阪市の青少年施設考える
大阪市の同和地区内にある青少年会館、地域老人福祉センターが、2006年度限りで廃止されようとしています。それは 2006年8月、「地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会」が「見直し等について(方針)」案を出し、11月に大阪市が市長方針として確定したから です。
特にこの市長方針によって、2007年3月末で「青少年会館条例」廃止、各館からの市職員の引き上げが行なわれる見通し です。また、この間青少年会館で実施してきた「不登校など課題を抱える青少年に対する相談や居場所づくり」「青少年体験学習」「若年層職業観育成・社会参 加支援」の三事業は、2007年度以降も全市的な青少年施策に位置づけられ、「(仮称)子ども青少年局」の所管に移される見通しです。また、これら三事業 は現在の青少年会館だけに拠点を限定せず、他の社会教育(生涯学習)施設等も活用して行なわれることとなり、それ以外の事業については「廃止」の方向で す。
一方、今後の青少年会館施設については、体育館・グラウンドなどで利用可能なものは別条例に位置づけ、「公募による指定 管理者制度」を適用することを検討することになりました。また、その他施設については子育て支援サークル等の利用場所、多目的な事業の実施場所として活用 することを検討するとなっています。なお2007年度に限り、青少年会館は「普通財産」に位置づけ、市民の利用に供するとのことです。ただし、「普通財 産」は現行地方自治法上、自治体がその事務・事業を執行するために直接使用する財産等(行政財産)に比べ、売却・譲渡・貸付等の規定がゆるやかになってい ます。
こうした大阪市の動向に対し、同和地区住民だけでなく、青少年会館等を利用してきた人々や「三事業」を担ってきたNPO 等から疑問や批判が上がってきています。それは、従来からの事業や取組みに支障をきたすからだけでありません。元々、大阪市の青少年施策は弱く、それを青 少年会館がある意味では先駆的に担ってきていましたし、他方でフリータ問題など青少年施策を強化していくことを国も打ち出しているなかでの廃止ということ に、大阪市の青少年施策そのものの貧困化を強く懸念しているからです。
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