- 2006年12月13日 日本経済新聞 大阪 児童虐待「調査が必要」207件 立ち入り、6割が警官同行
- 2007年1月9日 毎日新聞 大阪 児童虐待防止法改正 親権停止の根拠に
- 2007年1月20日 日本経済新聞 大阪 児童虐待通報48時間以内に安否確認 厚労省、相談所指針改定へ
近年、児童虐待防止法が制定され、通報件数が急増していますが、その中で立ち入り調査等に対する「親の抵抗」が焦点化されてきています。被虐待児童 の迅速な安全の確保を考える時、不必要な「親の抵抗」は可能な限り円滑に回避されるべきだと考えられます。その一環として「親権の停止」が検討されていま す。
しかし、他方で検討すべきことが欠落しています。それは、児童虐待に至ってしまう親の置かれている社会的状況が全く顧みられていないことです。例え ば住居の狭さ、仕事や収入の不安定さ、子育てへの不安や知識の不十分さ、周辺からの孤立した人間関係、などがあり、これまで児童相談所はその支援のために 多くの苦労を重ねてきています。
その部分をどう強化し、児童虐待に至らないような環境をどう作っていくのかの議論がほとんどない状況です。このままでは、 児童相談所と虐待をした親との関係も、信頼関係より敵対関係のほうが強まりかねないのではないかと危惧されます。
|