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2007.03.29

新聞で読む人権
2007年1月-3月

外国人研修生・技能実習生の人権

  • 2006年12月4日 読売新聞 大阪 東日本工場イスラム教徒に礼拝禁止 研修・実習生受け入れ条件 人権侵害の疑い
  • 2007年2月4日 読売新聞 大阪 外国人研修制度 不正行為の実態

<まとめ>

日本における外国人研修生の受け入れについては、1990年に研修制度が改正され、中小企業団体などが研修生を受け入れる団体管理型の受け入れが認 められました。また、1993年には、雇用関係を締結して、より高度な技術・技能を修得することを目的とした技能実習制度が創設されました。

しかしながら、これらの制度を悪用して、安価な労働力として利用しているという実態があります。第一次受け入れ団体である事業協同組合の幹部が、み ずから経営する人材派遣会社で研修生を管理し、派遣契約をした企業に派遣したり、長時間労働を強いるなど、不正な取扱いが跡を絶ちません。そもそも研修生 は労働者とは位置づけられておらず、最低賃金や労働時間規制による保護が与えられていません。そうであるにもかかわらず、一般労働者と同様の作業をさせて いるという実態も見受けられます。さらには、宗教的実践を禁じるなどといった、信教の自由を侵害するケースも指摘されています。

これらの問題を解決するためには、外国人研修制度・技能実習制度を抜本的に改正するとともに、事業主に対して、移住労働者の人権について理解を促すことが必要でしょう。