- 2007年3月14日 読売新聞 大阪 国籍理由入居拒否 家主100万円支払い和解
- 2007年4月11日 読売新聞 大阪 高齢者、障害者、外国人入居OK 府がネットで住宅情報
国籍や人種を理由として、入居を拒否するという入居差別は、今日においても発生しています。外国籍を有する弁護士が入居差別を受けた事例は、いかなる社会的地位にあっても、そしていかなる努力を行っても、差別されるときは差別されるという点で、極めて深刻なケースといわなければなりません。この事案は、家主との間で和解が成立しましたが、居住する権利が実現されない事例はあとを絶たない状況です。
このような状況を克服するために、人種差別撤廃条約は、居住も含めたサービスの拒否を人種差別と捉えて、これを撤廃する義務を締約国に課しています。この点については、2001年の第151回国会において、民主党高嶋良充参議院議員の質問に対し、小泉首相がかかる義務を履行している旨回答していますが、実際には不動産業者に対して啓発を行っているに止まっています。
この点については、国・地方自治体により積極的な施策が求められているところですが、近年、大阪府が、特に入居拒否を受けやすい高齢者、障害者、子育て世帯、外国人が安心して入居できる民間賃貸住宅情報を紹介するサービスを実施しています。この仕組みは、現在大阪府だけではなく、宮城県、福岡県、東京都、川崎市に広がっています。これらは、積極的な施策として、広く普及することが望まれます。
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