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更新日●2004.02.16
書籍・ビデオ案内
 
本書は為政者中心の歴史教科書では学ぶことのない被差別民に焦点をあて「民衆の歴史」を綴り、その視点から私たちが社会を見つめ、今ある差別問題に向き合う手がかりとする。

人物でつづる被差別民の歴史

中尾健次 黒川みどり
A5判、165頁、定価1600円+税
ISBN 4-7592-4115-9
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もくじ

まえがき 中尾健次

●前近代編 プロローグ

すぐれた芸術性・高い技術力——河原者と呼ばれた人びと
 コラム:キヨメとケガレ

将軍を魅了した能役者――観阿弥/世阿弥
 コラム:「阿弥」の号

江戸の「頭」――浅草弾左衛門
 コラム:町奉行

リサイクルで雇用を生み出す――車善七

人びとの移動を管理した大都市・江戸――小屋頭伊右衛門

太鼓製造から皮革を商い大富豪に――太鼓屋又兵衛

貧村を救ったアイデア――仲覚兵衛/岸部屋六兵衛
 コラム:BSEと骨粉肥料はどんな関係?

差別で死んでも貧乏では死なない――南王子村の人びと

江戸の窮民救った大道芸人――乞胸頭仁太夫

江戸から明治を生き抜いた政治力――弾直樹
 コラム:「解放令」

●近代編 プロローグ

「新民世界」自由民権運動のなかの人権――中江兆民

中江兆民の志受けつぎ――前田三遊

沖縄県民の自治権獲得へ闘う――謝花昇

水平社運動の礎を築く――松井庄五郎
 コラム:「特殊部落」という差別的呼称

アイヌを誇り叙事詩(ユーカラ)を記録――知里幸恵
 コラム:北海道旧土人保護法
 コラム:シャクシャイン

水平社宣言に自負を込めて――西光万吉

少年少女水平社訴えた夭折の闘士――山田孝野次郎

「同じ」なることを求めて――上田音市

融和運動の中で差別と貧困の連鎖訴える――山本政夫
 コラム:融和運動

部落に生きたおんな三代の記――小林きち/三木/初枝
 コラム:婦人水平社 

ハンセン病を語り伝えた女性の生涯――藤本とし

植民地支配と差別の中を生きた在日朝鮮人作家――金達寿

 コラム:従軍慰安婦

いわれなき尊敬は差別の根源――松本治一郎

『橋のない川』――大河小説で部落差別を問う――住井すゑ

文献紹介・もっともっとくわしく知りたい人のために

あとがき 黒川みどり