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更新日●2004.10.19
書籍・ビデオ案内
 
  本書は、部落問題を近代国民国家形成と関わって被差別部落に刻印されてきた「徴」に注目しながら、近代日本のあゆみのなかに位置づけ、同時に他のマイノリティのありようも視野に入れながら、その変遷をたどる。

つくりかえられる徴
日本近代・被差別部落・マイノリティ

黒川みどり 著

2004年11月20日発行 A5判、並製、232頁、2400円
ISBN 4-7592-4041-1
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もくじ
  1. 「開化」か「旧習」か

    明治維新・四民平等と「解放令」
    「文明開化」と「旧習」の衝突

  2. 新たな徴の成立

    浮かび上がる貧困・衛生問題
    「日本人」と「他者」
    境界の導入―アイヌと沖縄の人びと
    地域のなかの視線―「家」をめぐって

  3. 境界の強化と「融和」

    地方改良運動と部落改善政策
    境界へのゆさぶり
    韓国併合と朝鮮人認識

  4. 「誇り」の獲得と「同化」

    米騒動と部落問題
    人類平等の大義
    「自覚」と「誇り」を求めて
    「誇り」を得て
    「誇り」と「同化」のはざまで
    被差別部落女性のくらしと婦人水平社
    中央融和事業協会・地方融和団体の成立

  5. 「国民一体」とその矛盾

    「同化」をめぐるせめぎ合い
    新体制下の「国民一体」への期待と現実
    「人種」から「民族」へ
    翼賛体制下の被差別部落

  6. 戦後からいまへ

    戦後改革と“民主主義”への期待
    格差の強調から「国の責務」承認へ
    部落問題への向き合い方の再点検
    「さまざまな部落」像