今号は「大阪の教育保護者組織」を特集テーマとした。1990年代後半以降、日本のみならず欧米も含めて、学校と保護者・地域の関係が大きな教育改革のテーマとなっている。
部落解放運動では大阪のみならず全国各地で教育保護者組織が存在し、試行錯誤しながらも取り組みが続けられており、学校と地域の関係を考える上でもユニークな位置を占めている。
高田論文、中村論文、木村論文は、大阪の教育保護者組織に焦点を当て歴史的変遷、現状と課題、分析の視点、「当事者の声」などに論及している。「短信」では同様の問題意識からアメリカのコミュニティ・スクーリングの現状を紹介し、今後連載予定となっている。
髙松論文は2007年度の文科省「人権教育の指導方法等の存り方について・第3次とりまとめ」の評価を、竹口論文は部落実態調査結果の地域等での共有化と気づきのプロセスの分析を行っている。
次号(10月)の特集テーマは、「部落解放運動と人物(近代)」を予定している。 (N)
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