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■当研究所が編集・発行する出版物、研究紀要、人権啓発教材、英語書および各種ニュースレターなど。
変革の時代 人権システムの創造のために
北口末広 著
四六判 238ページ 並製 定価1800円+税 ISBN4-7592-1023-7 2005年6月20日発行 注文する
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第1章変革の時代と人権 危機的財政状況と増加する社会問題 ー財政危機が人権・福祉の危機にならないようにー 崩壊寸前の国家財政/約一〇兆円が「利子の支払い費」 日本国債の二段階格下げ/危機的状況の自治体財政 人権・福祉・教育政策に悪影響/経済の悪化は人権状況の悪化へ 先進国で衰退が始まる共通の特徴/財政破綻と政治の弱体化 歳出削減の下でも人権政策の前進を 二一世紀はなぜ人権の世紀なのかー科学技術の進歩と人権の視点でー 人権を尊重しないと持たない世紀/人権の世紀と遺伝子の世紀 高度科学技術社会は高度人権保障社会/倫理的、法的、社会的な問題が表出 科学技術の挑戦を受ける人権/人類の歴史は人権尊重の歴史 人権の実現が究極の目的 ヒトゲノム解読の先に見えるものー遺伝子差別を防止するためにー 法的、倫理的、社会的な問題/遺伝子検査に関わる諸問題 遺伝子解明インパクト/遺伝的体質が明確になる時代 遺伝子操作の時代/美容整形と遺伝子操作 アイデンテイテイーにも影響/自己認識と遺伝子検査 企業経営にも影響を与える 時代が変わる、基準が変わるー関係性と意識・感覚の重要性ー 変化する差別基準/5W1Hによって大きく違う人権基準 改正均等法からセクハラを考える/関係性の視点が重要 改正均等法・指針のセクハラ定義/女性が女性にセクハラをした場合 セクハラの判断基準ー女性労働者の感じ方/システムが大きく変わる変革の時代 行政よりも司法重視の時代にー行政的事前規制から司法的事後規制の時代にー 司法的事後規制の時代に/百万人の弁護士がいる米国 日本企業の弁護士費用は米国の三〇分の一/米国の法律産業は自動車産業に匹敵 地球規模のリーガルサービス網の構築/ネットで原告が集結 集団訴訟と懲罰的賠償金/ドイツの権利保護保険 間違いなく増加する訴訟 第2章クライシス(危機)をチャンスに クライシス(危機)をチャンス(好機)にー「なぜ、なぜ、なぜ」が重要ー 新たな時代を切り開くチャンス/「なぜ?、なぜ?、なぜ?」が重要 問題は外部だけではなく内部にも/危機意識と最優先課題 「規制」をチャンスにした企業/環境規制をビジネスチャンスに 「法」失効を発展のステップに/時を告げる時計を創ること 危機とチャンスの分水嶺 変革の時代をチャンスにー現行パワーをどう活用するかー パワーを発揮するシステムを/時代の特徴を捉えることの重要性 人間や組織のパワーを引き出す/人権実現のためにパワーの発揮を 多様な部落解放運動のパワー/運動のパワーを無駄にしていないか 複雑な社会を捉える重要性/時代の流れの積極面を活用 目先の利害から長期的な視点を/人権時代を活かす運動パワーを 組織リバイバルの鍵は何かー「賞味期限切れ」になる前にー 人々の支持が存立の基盤/切磋琢磨が時代を切り開く 「賞味期限切れ」になっていないか/組織の老化現象が始まっている 地域が元気かどうかが重要/地域が元気になれるシステムを 組織は復活・再生が可能/目的達成に何が必要か 本来の目的は何か/人権機関は社会の病を治す機関 なぜ改革が必要なのかー現状打破の精神をー 現状打破の精神を/急速な環境変化の中で 変革のスピードは急速/国際環境の変化 情報社会の急速な進展/国内環境の変化 内部環境の変化/当面の目標の変化 新たな課題、問題に対応して/変わるべきは組織や理論 夢やビジョンを提示しているかーパワーの源泉は夢や理想ー 目標を共有化する重要性/夢や希望をなくしていないか 問題は希望を持つ心を失うこと/リーダーの重要な役割 夢やビジョンはパワーの源泉/人類の理想を郷里において 夢やビジョンでつながるNGO/敵は武器を持って戦うが 当面の目標・戦略を明確に/特別措置の呪縛を克服する必要 第3章人権パワー活用のために ネットワーク的発想をー外部の力を活用しようー 方針を具体化するために/ハードルは乗り越えるためにある ネットワークとテコの原理/ネットワークを活用する術を 一つの組織だけでは解決できない/結合によって強力な人権パワーを ネットワーク的発想とは/外部の力の活用を 単体では大きな影響力を持てない/閉塞した人権状況を打破しよう 多様な政策委員・アドバイザーをー知恵とアイデアの貢献をー アウトソーシングではない/専門分野のプロの力が必要 知的貢献はどこにいても可能/人物データベースを活用する 多様な貢献ができるアドバイザー/人物紹介も重要な貢献 アドバイザー制度の創設を/情勢分析も重要な貢献 例えば企業再生では/人権相談システムの創造においても スピードを理解することの重要性−タイムリーな決断・実行をー 事が終わってからでは遅い/先延ばしが解決を遅らせる スピードが求められる/政策効果に大きく影響する時期 時宜を得たタイムリーな政策を/タイムリーな調査と政策提案 優柔不断と慎重は違う/拙速なことは良くないが 「時のチャンス」を逃すな 社会システムを変える発想をー新たな同和行政システムをー 時を告げる時計を作ること/人権確立システムに 社会システム全体を対象に/人権社会システム改革プランを なぜ同和地区に集中的に現れるのか/社会システムの改革・創造 手話を学ぶシステム/関係を大きく変える社会システム 人権相談で同和行政を推進/既存の制度やシステムを変える 人権相談の知恵と実践の活用をー人権相談ハンドブックを活用しようー 相談現場の知恵と実践の集大成/人権相談は初期対応が重要 解説・資料と詳細なジャンル分け/人権教育の研修教材にも有効 研修参加者の討議を促進/具体的な場面を設定 相談相手は身近な人々だから・・/人権相談の専門家養成を 相談員養成の実践的教科書 第4章現実の正確な理解のために メディア・リテラシーの重要性ー人権教育の最重要課題ー メディア・リテラシーとは/犯人像を考える この記事だけで犯人が分かる/新聞記事を正確に読んでいるか メディアの圧倒的影響/娯楽映画の影響力 視点や切り口が大きく違う/松本サリン事件では 人権教育の根幹ーメディア・リテラシー/政治宣伝七つの原則 事例・事件・相談を掘り下げる重要性ー事件・相談から見えてくるものー 事件や相談は時代を映す鏡/多種多様な社会的・歴史的背景 対症療法的手法も重要/対症療法と根治療法を駆使 個人情報不正入手事件の背景/なぜこの事件は発覚したのか 事件の真相は結婚差別事件/数多くの問題点・背景が存在 事件・分析・背景・政策の好循環を 思考の特区を創ろうー芸術的な政策を創造するためにー 思想や理論は過剰になる/制度的規制が思考の規制へ 思考の壁を取り除こう/多くの方法・手段がある 思考特区を創る重要性/画期的なアイデアが生まれる変革期 自身の思考パターンの現実を自覚する/ジャンケンに見る思考回路 「思考の落とし穴」を避ける/ワンパターンの発想を克服しよう 情報感度を高めようー小さな変化を見逃すなー 情報が全てを決する/小さな変化を見逃すな 正確な情報を把握する重要性/隠れた情報を見つけ出す分析力 小さな問題から大きな問題へ/予断や偏見の克服を 推測と事実を峻別する/明確な問題意識を持つ 情報分析力を高める/情報に振り回されるな 人権侵害事例から見えてきた課題ー被害者は多面的な社会的「弱者」ー 社会システムをどう変えるのか/人権相談・救済機関の役割 被害者は多面的な「弱者」/「弱者」の問題を解決しない限り 人権侵害事象が通報・把握されない/コストの面からも未然防止を 119番のような救済システムを/社会的「弱者」に焦点を 第5章企業に求められている課題 今、企業に何が求められているかー今日の社会情勢をふまえてー 二一世紀・人類最大の課題は環境/企業の社会的責任(CSR) 慈善活動ではなくビジネスの中核に/倫理貿易イニシアチブ 環境配慮が入札条件に/ビジネスチャンスにする視点で 自己実現欲求を重視/ドイツの百年ローン 自立して生活できる権利/DNAの時代の企業活動 人権上のチャンスをつかみとる企業にー時代のベクトルをふまえてー 人権問題もグローバル化/「オゾン層保護条約」の成立 環境上のチャンスをつかみ取った企業/全米障害者法と企業 学校にもエレベーターを/経営と業務と人権は一体 人権を重視する企業の強み/これからの企業評価基準 企業の存亡にかかわる人権感覚 時代のシグナルは環境回復・人権確立ー日本の課題を端的に示すマニフェストー 政治を変えるマニフェスト/5W1Hを明確に 政治的関心の高い市民/シグナルを見失うな 自治体財政も危機的状況/少子高齢化がもたらすもの セーフティーネットの重要性/人権尊重の多民族共生社会を 環境回復は企業利益とも一致 あらゆるハラスメントをなくすためにー閉塞した時代の中でハラスメントが横行ー 企業や組織にとってもマイナス/職場におけるハラスメント 主観的には指導育成?/具体的相談事例から ハラスメントの結果生じること/企業におけるマイナス面 ハラスメントを防止するために/明確な方針を策定すること 問題を早期に解決するために 差別意識を助長する「エセ同和」ー「エセ同和」排除のためにー 部落問題解決を後退させる/マイナスイメージを増幅 運動パワーを減退させる「エセ同和」/部落解放運動とは無縁 基本は部落問題への理解/差別に荷担する「エセ」への不透明な妥協 初期対応と問題の正確な認識/組織的に対応し記録を残す 脅しの内容を熟知しておく/法的対応と正当な解決を目指す
第1章変革の時代と人権
第2章クライシス(危機)をチャンスに
第3章人権パワー活用のために
第4章現実の正確な理解のために
第5章企業に求められている課題