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2008.04.18
書籍・ビデオ案内
 

部落解放研究181号(2008.4)

人権行政を考える視点

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執筆者一覧

稲積謙次郎 (いなづみ・けんじろう)元西日本新聞編集局長
中川 幾郎 (なかがわ・いくお)帝塚山大学大学院法政策研究科教授
友永 健三 (ともなが・けんぞう)部落解放・人権研究所所長
奥田 均 (おくだ・ひとし)近畿大学人権問題研究所教授
高田 一宏 (たかだ・かずひろ)兵庫県立大学環境人間学部准教授
本多 和明 (ほんだ・かずあき)部落解放・人権研究所職員
平沢 安政 (ひらさわ・やすまさ)大阪大学大学院人間科学研究科教授
守安 敏司 (もりやす・としじ)水平社博物館館長
板山 勝樹 (いたやま・かつき)福岡市進路保障研究会事務局長
平尾 和 (ひらお・たいら)特定非営利活動法人とよなか市民活動ネットきずな事務局長

編集後記

 大阪府では橋下知事誕生後、府財政の健全化の名目のもと人権行政の行く末も不透明になりつつある折りも折り、人権行政のあり方について本質的に論じる本特集は、大阪の動向が全国に及ぼす影響を考えても、非常に時宜にかなった企画になったと考えている。

 巻頭の稲積論文は、差別問題に関わるさまざまな事件や事例に学び、真の意味で主体性をもった人権行政を柔軟に推進するための問題提起である。中川論文は、分権化のもと、自治体の独自最高規範である自治基本条例の制定過程およびその内容に、人権の視点をいかに組み入れるべきかを考察する。友永論文では、自治体の人権施策を提起したものとして最新のものの1つである大阪市人権施策推進審議会答申、さらにこれまでの国内外の取り組みの概括から、人権行政の骨格、課題について整理する。さらに奥田論文は、人権行政の推進にとっては不可欠の実態把握調査の一環であるべき人権意識調査の現状について、自治体の消極的な姿勢にも関わる問題点と課題を実証的に明らかにする。

 個別論文では、福岡県田川市での教育改革を継続して追う高田さんが、学力の階層間格差の縮小を下支えする意味をもつ金川小学校と同校区の生活リズム向上の取り組みとその成果を紹介する。(K)