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2009.03.18

写真でみる戦後60年
―部落解放運動の歩み

I. 部落解放にむけた歩みの再出発 1945年~1954年

1945年8月15日に国民は天皇の放送で日本の敗戦を知った。9月2日、日本は降伏文書に調印し、アジアなどの諸国民・諸民族の命を奪い自国民にも大きな被害を与えたアジア・太平洋戦争が終わった。世界に大きな被害を与えたことを反省し、平和で民主的な国を再建するために、国会は新憲法を制定した。主権者は国民であり、天皇を象徴とし、基本的人権の尊重を謳い、戦争を放棄するとした。

1946年2月、戦前の水平社・融和運動の関係者などが部落解放全国委員会を結成し、各地では青年を中心に解放運動が再出発した。委員長となった松本治一郎は1947年の参議院議員選挙に日本社会党から立候補し、全国区4位で当選し、副議長となった。

戦後は新憲法で平等が謳われ、民主的な行政や教育を行えば、同和行政・同和教育は必要ないと一般に意識されていた。政府は、戦時中も細々と続いていた同和事業を打ち切った。しかし、現実には差別事件は戦前とも変らず続いて起こり、部落解放全国委員会は差別事件を糾弾するとともに、差別行政の糾弾闘争に取り組み、同和教育の推進にも努力していった。

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