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2009.03.18

写真でみる戦後60年
―部落解放運動の歩み

II. 部落解放にむけた多様な歩み 1955年~1964年

部落解放運動は、差別事件と差別行政の糾弾闘争に取り組み、急速に組織を広げていった。部落解放全国委員会は名称を部落解放同盟と改め、女性や青年を組織していった。国に対し同和行政に積極的な姿勢を取らせるために、1958年には部落解放の国策樹立を求める全国代表者会議が開催され、部落解放の国策樹立を求める全国大行進も敢行された。

部落問題への関心は広がり、教師や行政関係者・政党だけでなく、マスコミや文化関係者・学生などにも及び、部落解放にむけた多様な取り組みが進んだ。また部落解放運動は、部落問題の解決だけでなく、すべての人々の人権や平和の問題、例えば、学校の教師への勤務評定反対闘争、日米安全保障条約の改定反対闘争、日中友好運動の先頭にも立った。教科書の無償を求める運動は自治体を動かし、その動きは全国にも及んだ。

この間、差別事件も数多く起きている。福岡県の三井三池炭坑での大規模な労働争議では第二組合が差別ビラを撒いたり、埼玉県では狭山差別事件が起きた。大阪の陸上自衛隊信太山駐屯部隊における差別事件は、全国的な大闘争になった。

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