ヒューマンライツ　1月号　№394　
特集テーマ「水平社１００年とマイノリティの連帯」

江戸時代の身分制度を廃止した「賤民廃止令（解放令）」から一五〇年。「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により」差別されないと謳った日本国憲法公布から七五年。そして来年（二〇二二年）は「全国水平社」創立一〇〇年を迎える。しかし、残念ながら部落差別はなくなるどころかより深刻化していると言わざるを得ない。理念法で差別が解消できないことが明らかになった以上、差別禁止法の制定は待ったなしの課題である。あらゆる差別を許さない社会づくりへむけた法制度の整備など各方面から共に生きるための提言をいただく。

目次

障害者運動～水平社宣言と障害の社会モデル　　　　尾上浩二………２
女性たちが中心となり、この国のかたちを問う部落解放運動を始めたい
川﨑那恵………8
在日外国人の人権状況の現在（いま）―共に生きる社会とは　田中 宏………14
水平社宣言に背中を押されて～父ありてこそ～　　　　　　林 力………20
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
新連載　識字運動の担い手たちが語る　
第1回　識字運動を未来につなぐ　～連載「識字運動の担い手たちが語る」に寄せて～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　森 実………24

私の沖縄問題　第30回
ともに生きる世界をつくること　　　　　　平野智之………28

明日をかえる法人　　第51回
西成製靴塾の今とこれから　　　若松 司………34　

わたしの視点―メディアの現場から　第58回
克明な記録が伝えたこと―『朝日新聞の慰安婦報道と裁判』　　　北野隆一………40

子どもたちと向き合う　―家庭児童相談室ネットワークから―
第55回　コロナ禍と向き合う、第七章　　　　　　　　香渡清則………44
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
生き難さの時代
第11回　すすきので出会った若者たち　　　杉山春………48

人権教育の実践の現場から（72）
「いのちを守るためにつくってくれたんや」～地域と出会い、豊かに生きる～（前編）　　　　茨木市立豊川小学校　川畑洋一………52

追悼　玉置哲淳君を偲ぶ　　寺木伸明………60

連載　誰がために腹は鳴る（81）　　社納葉子………64
―叔父とのお別れを通じて考えたこと

連載　走りながら考える　　　　　北口末広………68
―第233回　　社会を悪化させるバブルとフェイク
　　　　　　　　　　　　　　　
連載　本の道草　第82回　　　冠野 文………72
―どこまでが「食べる」？

連載　映画を通して考える「もう一つの世界」　映画で考えるレイシズム（75）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中村一成………74

連載　４コマまんが　ガッツせんべい（152）　ある先輩の言葉
くぼ たかし……33
書評　『暴露と曲解　部落ってどこ?』　　　　組坂繁之……56
物語る一枚（27）　ヘイトスピーチの現場から（４）　　秋山理央……58
各地の行事……78
部落差別解消マニュアル①『暴露と曲解 部落ってどこ？』発売中……79
人権をめぐる動き……80