ヒューマンライツ 2月号 №395
新型コロナと人権の法制度
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。一都三県を対象にした緊急事態宣言は七府県を追加することになった(2021年1月14日現在)。こうした状況の中、入院を拒否した感染者への罰則を定めた感染症法や営業時間短縮に応じない飲食店に対する罰則を定めた特措法の改正案が国会へ提案される。また、ウイルスに複数の変異種が確認され感染への不安が高まり、感染者は感染リスクの高い人への差別や排除もエスカレートしている。コロナ差別を許さず、感染者をはじめ、すべての人々の人権を守るために、私たちにいま何が求められているのか、具体的にどのような取り組みをすすめていくべきか考えてみたい。
目次
コロナ禍で考える医療基本法―患者の権利擁護を中心として
小林洋二………2
鳥取県におけるクラスター対策条例―人権尊重の対策がなぜ必要か―
安本俊夫………9
三重県における新型コロナウイルス感染症にかかる偏見・差別への対応と取組
岡村益幸………16
メガクラスターを体験して 北村直樹………22
届け!声(7)
子どもの人権から考えるヤングケアラー支援 ―兵庫県尼崎市の取り組みから
内田扶喜子………26
識字運動の担い手たちが語る
第2回 “生きるために文字を覚える”梶川田鶴子さん(住吉輪読会・水曜組)
〔前編〕
編集:菅原智恵美………30
生き難さの時代
第12回 母親への公的支援はなぜ途切れたか 杉山春………36
明日をかえる法人 第52回
靴づくり・モノづくりのまちの可能性を求めて
―シューネクストのこれまでとこれから ………40
部落解放運動のこれから―引き継ぎそして変革へ
第13回 ムラの偉人と解放運動 中村詠吉………46
子どもたちと向き合う ―家庭児童相談室ネットワークから―
第56回 コロナ禍と向き合う、第八章 香渡清則………52
人権教育の実践の現場から(73)
「いのちを守るためにつくってくれたんや」~地域と出会い、豊かに生きる~(後編) 茨木市立豊川小学校 川畑洋一………56
貧困・子ども・人権 第32回
困りごとを抱える10代が求めているものをオンラインで提供する
―認定NPO法人3keys代表 森山誉恵さんに聞く ………60
連載 誰がために腹は鳴る(82) 社納葉子………66
―こんな時だからこそ、誰かのために動ける幸せを
連載 走りながら考える 北口末広………70
―第234回 社会を悪化させるバブルとフェイクⅡ
連載 本の道草 第83回 冠野 文………74
―いかに手抜きしていい仕事をするか
連載 映画を通して考える「もう一つの世界」 映画で考えるレイシズム(75)
中村一成………76
連載 4コマまんが ガッツせんべい(153) ナイショにしてね くぼ たかし……35
物語る一枚(27) ヘイトスピーチの現場から(5) 秋山理央……50
人権教育・啓発ビデオ(DVD)『障害ってなに? 問いかける声 問われる社会』 栄セツコ……64
人権をめぐる動き……80