本号の特集は、第一研究部門「大阪における皮多村生活史研究会」の第二期(2023~2024年度)の研究成果をとりまとめたものである。『部落解放研究』218号(2023年3月)で特集を組んだ、第一期の研究成果を継ぐ内容である。二期にわたって調査研究を進めてきた本研究会
は、今期をもって終了する。そういう意味では、今号の特集はその集大成にあたる。
その他に、部落史研究にかかわる2本の投稿論文を掲載した。
特集 第2期大阪における皮多村生活史研究会の成果
河内国石川郡新堂村領冨田村の草場に関する小考察 寺木伸明………………… 2
河内国圓光寺釈普照の生涯 藤原有和……………… 20
江戸時代の飢饉や流行病と明治初年の被差別状況
-たくましく生きた冨田地区の人々- 田村賢一……………… 55
近代・冨田村の様子
-「日新誌」に記載された冨田村と
『最後のひとりの立場に』を中心に- 西岡武義……………… 66
『古書物改覚日記』に書かれた正徳五年富田本照寺様の葬送について
-『竹田家文書』より- 北口榮一……………… 82
論文
泉州南王子村の居住地移転と新天地での村づくり 藤野徳三…………… 104
静岡県小笠地域の部落改善運動
-井上良一による隧道工事建設- 中山敬司…………… 138