いま学校教育において「ウェルビーイング」が注目されている。「ウェルビーイング」とは「個人の自己実現が保障され、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること」をいう。「ウェルビーイング」を育むためには学校が子どもたちにとって安心して過ごせる居場所でなければならない。そのためには学校に差別やいじめ、排除があってはならない。情報化社会が進展し、インターネットにおける誹謗中傷等の差別や人権侵害が深刻化するなかで差別や偏見の解消、人権尊重の社会づくりをめざしてきた同和教育、人権教育の内容が問われている。「ウェルビーイング」を育む教育を通して、差別や偏見の解消、人権社会の実現の担い手づくりなど、これからの同和教育、人権教育を考えてみたい。
ウェルビーイングを育む学校づくり―子ども自治と人権教育の力
伊佐夏実………2
ウェルビーイングをはぐくむ「学級社会づくり」
園田雅春………10
一人ひとりのウェルビーイングを保障するために
高橋 文………18
言葉と写真で世界をみつめる
第56回 国家暴力とトラウマ―社会に刻まれた暴力の構造
佐藤 慧………26
差別問題 基本の「き」 水俣病問題
第16回 水俣病問題をどう解決するか(前編) 花田昌宣………32
わたしの視点―メディアの現場から
第108回 差別・排外主義をどう報じるか
矢野大輝………38
シリーズ マイノリティの声
第72回 不透明化される「坊守」 岩本智依………42
変わる人権教育・啓発 第12回
水俣病をどのように伝えるか(前編) 吉永利夫………46
私の沖縄問題 第60回
沖縄県差別のない社会づくりに関するアンケート調査結果報告書について
中山貴史………50
貧困・子ども・人権 第58回
LGBTQユースの現状と大人ができること
ReBit(リビット)………54
明日をかえる法人―新たな人権への取り組み
第88回 精神障害のある人が主体的に生きていくために
―リカバリーと当事者主体の力から見える未来
丹羽大輔………58
泰司と元樹の書きたいざんまい 第46回 川口泰司………64
どうする?部落問題学習(9)
語る子どもを一人にしない―立場宣言に応える人権教育
連載 ライター社納葉子の迷子人生マゴマゴ月報 第36回
―東九条マダンで歌った日 社納葉子………66
連載 走りながら考える 北口末広………70
―第292回 生成AIが教育に与える深い影響
連載 本の道草 第141回 冠野 文………74
―本は、身体に残る
連載 映画を通して考える「もう一つの世界」映像のなかの在日(38)
中村一成………76
連載 4コマまんが ガッツせんべい(211) オンデマンド くぼたかし……31
人権をめぐる動き……80